【北京=寺村暁人】中国国家統計局が19日に発表した中国の今年1月の消費者物価指数(CPI)は、上昇率が前年同月比7・1%に達した。
上昇率は昨年12月の6・5%からさらに拡大し、1996年9月(7・4%)以来、約11年ぶりの高水準だ。前月比でも1・2%という高い伸び率で、インフレ懸念が強まっている。
物価指数を押し上げた最大の要因は食品価格だ。食品全体では前年同月比18・2%と大きく上昇した。特に、豚肉が58・8%、食用油類が37・1%と大きく値上がりしたほか、野菜も13・7%、果物が10・3%、水産品が8・7%など食品全般が値上がりしている。
一方、食品を除いたCPI上昇率も1・5%と、1%前後で推移していた昨年に比べ、上昇傾向が強まった。サービス価格が国内の人件費上昇を受けて2・6%値上がりした。エネルギー価格上昇で家庭用の電気、ガスなど食品以外の価格も上昇している。