「松本清張の旧居保存へ　有志が募金活動」の記事詳細：イザ！

松本清張の旧居保存へ　有志が募金活動

01/02 21:57更新

　作家の松本清張さん（１９０９～９２年）が戦後すぐ約８年間暮らした北九州市小倉北区黒住町の民家を、地元のファンらでつくる「清張の会」が購入し保存公開しようと募金活動を始めた。デビュー作「西郷札」や芥川賞を受賞した「或る『小倉日記』伝」を執筆した家で、内部はほぼ当時のまま残されている。
　木造平屋の民家（約５０平方メートル）は昭和１１年ごろ、旧陸軍小倉造兵廠の工員住宅として建てられた。小倉出身で朝日新聞西部本社に勤務していた清張さんが２０年の末ごろから借り、２７年に購入。家族８人で生活していたことが自伝「半生の記」に書かれている。

　清張さんは２８年１２月に東京へ転勤、翌年家族を呼び寄せた。その際、同じ新聞社に勤める女性に家を売り、その後は女性の娘、山本ツ子コさんが住み続けた。山本さんは「清張さんの家だから大事にしなければ」と改修をトイレなど一部にとどめたが、昨年５月に亡くなり空き家に。
　清張の会は遺族から購入の了承を得た上で、募金活動をスタート。２月末ごろまでに３０００万円を目標に集める。上田喜久雄事務局長は「夏をめどに公開し、貧しい中でも努力していた清張の息遣いをファンに感じてほしい」と話している。
　募金の振込先は、ゆうちょ銀行、０１７９０－５－９５０８０、清張の会。１口３０００円から。問い合わせは、（電）０９３・５６２・８８６０。

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