花粉「量・期間とも多く長く」

 今春の花粉総飛散量は昨春に比べて、西日本でほぼ平年並みに落ち着くものの、東日本では1.5〜3倍に増えると予測されることが、環境省の調査で分かった。西日本でも、ここ数年間では、大飛散となった2005年春に次ぐ飛散量を予測。例年、概ね2月半ばごろから3月にかけて花粉飛散のシーズンに入っていることから、環境省は「花粉情報に留意して、できる限り花粉を浴びないようにすることが必要」と呼び掛けている。

 花粉症について、環境省は04年度からNPO花粉情報協会に委託して花粉飛散予測の調査研究を実施しており、今春の花粉総飛散量などの予測をまとめた。

 今春のスギとヒノキの花粉総飛散量は、昨春に比較すると、西日本ではほぼ昨年並みになると予測。しかし、東日本では1.5〜3倍に増えるとみている。特に、埼玉県(さいたま市)では昨年の実測値856(単位は個/平方センチ)の約3.3倍に当たる2,836、同様に山梨県(甲府市)でも1,404の約3.2倍となる4,498と、いずれも昨年の3倍を超える飛散量を見込んでいる。

 また、東日本では、山梨県のほかに茨城県水戸市で8,285(昨年4,473)、栃木県宇都宮市で6,649(同3,624)、群馬県前橋市で6,706(同3,875)などと、シーズンを通じた総数が3,000個/平方センチを超える地域が多くなっている。西日本でも香川県(高松市)と中国地方を除けば、2,000個/平方センチ超と予測。大飛散となった05年春を除くと、全国的に総飛散量の平均は1,000〜2,000個/平方センチ程度で、環境省は「西日本で例年並みとはいっても、ここ数年間では05年春に次ぐ飛散量になる」と予想している。

 さらに、スギ花粉に関しては、関東地方を例に取ると、昨年は4月末ごろに飛散が終息したものの、今年は飛散量が多くなることから、それに伴って飛散している期間も長くなるとみている。

 これらの調査結果に基づき、環境省は「今年は飛散量・飛散期間ともに多く長くなると考えられる。外出に当たっては花粉情報に留意し、花粉症グッズを着用するなど出来る限り花粉を浴びないようにすることが必要」と話している。

花粉症
 花粉に対して人体が起こす異物反応で、体の免疫反応が花粉に過剰に反応して花粉症の症状が出る。一般的な注意事項として、睡眠をよく取ることや規則正しい生活習慣を身に付けることが正常な免疫機能を保つために重要といわれている。また、風邪を引かないこと、酒の飲みすぎに気を付けること、タバコを控えることも花の粘膜を正常に保つために重要。鼻や目の症状が重い場合は、耳鼻咽喉科や眼科への受診も必要で、これらのほか、内科や小児科、アレルギー科などでも診療が受けられる。







更新:2008/02/19 18:32     キャリアブレイン

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