堪能~臼杵ふぐ会席・・・後編:“白子”は“熱燗”、“ふぐ鍋”は“お湯割り”
ゆっくり会話しながら・・・“ヒレ酒”で“刺し肝和え”を堪能したら・・・中座して庭を眺めながら一服です・・・この“一服”も至福です・・・。

大広間では・・・大人数の忘年会も賑やかに盛り上がっています・・・。
廊下や洗面所のさりげない衝立や花入れに“老舗”らしい“もてなしのしつらえ”が見え隠れ・・・。慣れないオイさんは・・・床の間の絵画や鴨居の欄間額などを見上げながら・・・この“場の雰囲気”も味わっています・・・。

それでは・・・
 “焼き物”は“白子”、“揚げ物”は“唐揚げ”・・・
ここまでは、御銚子の清酒“熱燗”で・・・。
 この辺から焼酎“お湯割り”に替えて・・・
 “寿司”、“鍋”・・・そして・・・“雑炊”で仕上げる・・・もう、悶絶~・・・。

■ふぐ会席:喜楽庵/臼杵市城南


料理は“ふぐ 尽くし”・・・酒は“一の井手 尽くし”・・・堪能した“絶品の臼杵”であります・・・。(詳しくは・・・↓をクリック)


焼き物・・・「白子」・・・出てきたときにはプクッと膨らんでいたんですが箸をつけると・・・トロッ~っとメルティングします・・・。
この~、なんて言ったらいいんですかねぇ・・・これこそ“マッタリ”という“擬舌”語が使いたくなる味わいなんです・・・。

あの淡白で清楚な“真鱈”とは相対する味・・・焼き上げた温かな“海のチーズ”・・・濃厚な舌触り、コクのあるトロ旨味・・・悶絶~・・・。

これですよ、これ・・・これには断然“燗酒”ですね・・・。

御猪口の“燗酒”・・・もちろん「一の井手 上撰」・・・やや甘口で淑やかな酸味もあって・・・執こくないキレがありますから・・・好い“酔い”です・・・。
さすが・・・綺麗過ぎず、主張しすぎず、邪魔しない・・・されど、旨さの芯がありますね・・・。

揚げ物・・・「唐揚げ」・・・こちらはしっかりした肉質の“海のささ身”・・・荒塩が効いただけですが、脂っこさを感じない締まった“ふぐ身”の噛み締める旨味・・・。

骨際の身をほじくり・・・“肝だれ”につけて食べる・・・これもまた好し・・・です。


箸休め・・・ではないのですが・・・「ふぐ寿司」・・・“刺し”よりも厚めに切った身の艶・・・くぅ~・・・。

この淡白でありながら旨みを持つ歯応えと・・・ごはん粒が立っているシャリも美味・・・。

ふぐの五色の味わいも・・・素直に味わえていますが・・・ここで酒も・・・焼酎で淡麗な味わいをいただきましょうかね・・・「常蔵」。
“かぼす”を絞って、スムースな飲み口は・・・5:5の“お湯割り”・・・。いいなぁ~・・・甘すぎないこのストイックな口あたり・・・。

仕上げの「ふぐ鍋」が始まりました・・・ここは先に“ふぐ”だけを鍋に入れ・・・ふぐ身そのものだけの旨さを味わいます・・・唐揚げとはまたひと味違う淡白な食感・・・“海の豚シャブ”・・・。

その後に・・・ふぐの出汁で味わう・・・椎茸、白菜、豆腐、葱、人参、菊菜・・・。

ふぐの出汁がいいですねぇ~・・・新たにつくった肝ポン酢ダレに潜らせて・・・椎茸の肉厚な旨味が堪らなく美味・・・。

そして、仕上げは・・・「雑炊」・・・ふぐと野菜のあっさり旨味の出汁をそのままいただくも好し・・・肝ダレを少し合わせるも好し・・・。

溶き玉子と葱を加えた旨味で・・・さっぱり仕上げるのもいいのですが・・・私は・・・肝ダレをちょこっとかけて・・・深くなった味と香りを掻き込んで・・・「ごちそうさん!」

上品な座敷で、上品に味わう・・・豊後の“ふぐ会席”・・・老舗ならではの“もてなし”・・・その場で息づく焼酎と清酒・・・どちらも・・・すばらしい臼杵の食文化です・・・。


いやぁ~酔いしれました・・・酔心で・・・“忘年会”の本意を満喫いたしました・・・。
by project-beppin | 2005-12-29 00:58 | 美食の街 | Trackback | Comments(12)
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Commented by その他 at 2005-12-29 01:19 x
ふぐの白子焼き、食した者でないと論評は出来ません。
美味いです。(^_^)v  
Commented by 酎州大分 at 2005-12-29 03:20 x
その他さん・・・美味しいですね・・・。
で、・・・私の論評は・・・客観性がありますかぁ・・・?。

多くはいらないんですが・・・大きいのがいいですよね。
ちなみに・・・白子、大きくなって粒が揃うのは・・・臼杵では一月だそうです・・・。
これよりも大きい時もあるとか・・・新年会でというのが通らしいです・・・(私もはじめて知りました・・・)。
Commented by きたかた at 2005-12-29 08:47 x
私なんかフグの白子焼きをどういう風に表現したらいいか迷います。
でも酎州大分さんの表現はすばらしい。(^_^)v
ところでふぐをさばき料理として出す場合には、その県の行う試験にうからないといけないそうです。
たとえば東京などで試験に合格しても、大分県など他の県では使えないと聞いています。昔聞いた話なので今はどうでしょうか。
前から思っていたのですが、大分県でふぐの調理免許をとった者のみ全国どこでもその免許が使えるようにしたら良いと思いますね。
なんせ大分県はふぐ料理では日本一と思っていますから。
Commented by 酎州大分 at 2005-12-29 14:22 x
きたかたその他さん・・・伝わっていたなら、なにより・・・。

ふぐの調理免許・・・そうなんですか、都道府県ごとなんですね・・・知らなかった・・・。

臼杵も・・・ふぐで有名になったのはここ十数年ではないでしょうかね・・・。
ふぐの名店は・・・臼杵ですよ・・・。Globeのケイコの実家“山田家”も有名ですが・・・川口屋別館“久楽”やこの“喜楽庵”が私は好きですね・・・。

日本一かどうか・・・?
きたかたその他さんのご意見もあることですし・・・他県で食したことない私は・・・“大分の地元が一番”と思っておきましょうかねぇ・・・今後もご贔屓に・・・臼杵ふぐ・・・。
Commented by yaku at 2005-12-29 18:29 x
酎州大分さん、この画像を家族に見られたら大変じゃないですか・・・お父さんだけズルイ・・・(笑)
いや~、うらやましい限りです。
人生、こういう贅沢が必要ですよね。

ところで、「その他」さんはHNを「その他」さんとして出没されるようになったのですね。
個人的には、イマイチのHNだと思っていたのですが、もう馴れてしまって愛着があります。
「きたかたその他さん」とか「○△□その他さん」って誰のこと?と混乱する方が多いのでは・・・
まあ、。(^_^)vマークで分かるのだけれど!
Commented by alf1016 at 2005-12-29 19:47
こんばんは!酎州大分さん、きゃ~~~、美味しそうですね!!どっひゃ~~。リッチでござるな。大分でたべるふぐはこれまた絶品・・・・。私は由布でいただきました。へへ、きらすまめしも大好物・・。久楽は下ノ江にあるとききました。さいきんできたんですよね!私の相方のおさななじみの実家だそうですよ~!!
Commented by 酎州大分 at 2005-12-29 23:40 x
yakuさん・・・お久しぶりです・・・。
その通り!・・・女房殿には“逆鱗に触れるように撮ったんでしょ”と罵られ・・・愚息どもには“これだけあったら僕の欲しい○○も買えるやん”と・・・まるで“悪人”呼ばわりです・・・(笑)。

贅沢・・・年に一度の“忘年会”ですよ・・・その上、私は幹事じゃないんですから・・・トホトホ、李白、杜甫・・・。

その他さん・・・楽しんでいただけて、コメントくださる方は・・・HNに拘りありません・・・。

yakuさんは・・・yakuさんで混乱しませんから・・・来年も、なにとぞヨロシク!
Commented by 酎州大分 at 2005-12-29 23:54 x
アルフさん・・・月々の積み立てをこうやって年末に放出するには・・・覚悟がいるんですよ・・・しがないオヤジには・・・(笑)。

由布院でですかぁ?・・・そりゃ、あーた・・・私より贅沢ちゅーもんでしょ・・・。

そうです・・・佐志生にある川口屋旅館の別館「久楽」・・・昨年オープンしたんですよね・・・。
下ノ江の絶景でここも最高です!・・・私は、幹事に・・・どうせなら「久楽」をと推薦したんですが・・・なんと、週末は予約で、全てダメだったとのこと・・・。

アルフさんの相方の幼馴染=久楽の若大将・・・過去に、この拙文ブログのコンテンツに・・・コメントくれたんじゃないかなぁ・・・。

一度・・・久楽に泊まって・・・ふぐ堪能したいです・・・その時は、女房殿にも当然ご賞味いただきますですよ、ハイ・・・(笑)。
Commented by その他 at 2005-12-30 08:37 x
なぜ「その他」なのか・・・ここで知っている方は少ないかと思います。
臨時につけた「その他」、変えずに使っているとなぜか愛着が・・・・
以前ここで「変な名前だったら私ですよ」と書いた事があります。
酎州大分さんもそこの所を理解され、名前の最後に「その他」を書いた返事を書いておられます。途中からは「その他」の名前にしています。
それと「きたかた」ですが、他のいくつかはこれが私のハンドルネームとなっています。なぜかここでも「きたかた」と書いてしまいました。
酔っぱらって書くといけませんね。m(_ _)m

今年も明日まで、宝くじ1等が当たりますように・・・
来年も「その他」でよろしく。
良いお年をお迎えください。
Commented by alf1016 at 2006-01-02 19:30
明けましておめでとうございます!今年もおじゃまさせていただきます~!ゆふは、臼杵にある鶏料理のお店で、鶏もうまいです!!久楽の若大将はたぶん長男さんではないでしょうか?多分、弟さんのほうです(^-^)V 今年も大分のさらなる見所、そして美味しいお酒に食べ物楽しみにしてます!
Commented by 酎州大分 at 2006-01-03 23:48 x
その他さん・・・おめでとうございます。
酔い“年越し”となったことでしょう・・・今年もよろしくお願いいたします。
Commented by 酎州大分 at 2006-01-03 23:59 x
アルフさん・・・おめでとうございます。
臼杵にある鶏料理の“ゆふ”でしたか・・・申し訳ない・・・。

久楽・・・今年はこちらで・・・いただきたいですねェ~・・・。
お知り合いがいらっしゃるアルフさんの方が・・・私より、臼杵は詳しいかも・・・(笑)。

今年も・・・私の手の届く範囲で・・・大分の美酒、美食、美景を・・・
ご期待にお応えできるよう・・・精進いたします・・・今年もヨロシク。
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