2008年2月19日 18時37分更新
藤沢市の消防署の救急隊長が家族から「娘の意識がない」という病気の知らせを受けて、隣の市ある自宅に救急車を出動させたのは、法律に違反するとして、藤沢市はこの救急隊長を停職の懲戒処分とし、隊長は責任をとって依願退職しました。
懲戒処分を受けたのは藤沢市消防本部南消防署の59歳の救急隊長です。
藤沢市消防本部によりますと、この救急隊長は、先月19日の午後5時過ぎ、家族から「娘の意識がない」という病気の知らせを受けて隣の茅ヶ崎市の自宅に救急車を出動させて20代の次女を病院に搬送しました。
次女は病気のため一時的に意識がもうろうとなっていたということで命に別状はありませんでした。この消防署からの救急車の出動は藤沢市内に限られ、藤沢市は「違法な出動だった」として、この救急隊長を19日付けで停職42日の懲戒処分としました。
また、出動を許可した56歳の主幹を戒告の懲戒処分としました。この救急隊長は、来月、定年退職する予定でしたが、責任をとって依願退職したということです。
藤沢市の金子司洋消防長は「救急車の適正な利用をお願いする立場でありながら家族のためとはいえ職務を忘れて私的に利用したため懲戒処分にした」と話しています。