「周囲の人とうまくかかわることの出来ない子どもが増えたのはテレビ漬け、ゲーム漬けになっているからです」と注意を促す講師は成田弘子さん。NPO「子どもとメディア」会員。蕨市立中央東小学校教諭。
表情のない子、言葉の習得の遅い子、視線をあわせることの出来ない子が増えてきたと指摘。
「テレビやゲームに子守りを任せていてはいけません」「生命感、現実感が希薄になり、相手の痛みがわからなくなります」。
小学生が起こすいたましい事件の原因の一端でもあるとのこと。
集まった約50名の母親たちは熱心に聞き入る。
9日、越谷市中央市民会館で開かれた「すこやか子育て講座」。
「幼児にとっては、テレビは光の明滅による刺激でしかない」と成田さん。電子音の刺激も思わぬ影響を与えるという。
「画像や電子音ばかりになじんでしまうと、人の声や、人との接触を拒むようになります」。
簡単にキレる子ども、会話のうまく出来ない子どもになる恐れがあると警告する。
「家庭で今すぐに出来ることは、テレビを消して会話の時間を取り戻すことです」と熱をこめる。
ただし、子どもに納得させることが必要だとのこと。いきなり、テレビを切ると不満が残る。
「見たい番組を選ばせた上で、テレビを見る時間を決めることが肝心です」「大人が積極的に子どもに声を掛けることです」「ありがとう、よくがんばったね、と折に触れて誉めることが、子どもの自覚を促します」。
会に参加した越谷市在住の中村望さんは6歳児と4歳児の母親。「食事中にテレビを見ていますが、まずは、そこから改めようと思います」。
同じく同市在住で5歳児と3歳児を持つ立沢智子さんは「テレビの見過ぎ、ゲームのやりすぎ。改善しなくては」と話す。
コミュニケーションの大切さが伝わったようだ。
この講座は「家庭教育支援総合推進事業」の一環として越谷市家庭教育推進協議会が主催。
問い合わせ
越谷市教育委員会生涯学習課 048-963-9283
(加藤 誠一)
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