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しょうこくじ かいさんどう・はっとう |
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相国寺 開山堂・法堂 |
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上京区今出川通烏丸東入 |
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足利三代将軍義満が創建した臨済宗相国寺派大本山。南側に「龍淵水(りゅうえんすい)の庭」が広がる開山堂は、江戸時代に桃園天皇の后・恭礼門院(きょうれいもんいん)の黒御殿を移築したもので、開山・夢窓国師(むそうこくし)像を祀り、円山応挙筆の小犬の杉戸絵が残る。法堂(重文)は慶長10年(1605)に豊臣秀頼が再建した現存する日本最古の法堂。狩野永徳の子・光信筆の壮麗な天井画「蟠龍図(ばんりゅうず)」は、堂内で手を打つ反響音が龍の鳴き声のように聞こえ、通称「鳴き龍」と呼ばれる。
※拝観不可日:2月15日(午前)

●見どころ |
【開山堂】 |
開基足利義満像、開山夢窓国師像、円山応挙筆襖絵・杉戸絵、枯山水庭園、
後水尾天皇宸筆額「圓明」 |
【法堂(重文)】 |
現存する法堂の中で我が国最古のもの、狩野光信筆天井画「蟠龍図(ばんりゅうず)」 |
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上京区今出川通烏丸東入 |
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相国寺の塔頭寺院。瑞春院の雛僧であった少年期の思い出をもとにした水上勉(みずかみつとむ)の直木賞受賞作『雁(がん)の寺』で知られる。小説の由来となった襖絵が方丈に残り、円山派の画家・上田萬秋(ばんしゅう)の「雁の絵」や今尾景年(いまおけいねん)の「孔雀の絵」などが往時を偲ばせる。夢窓国師の作風を取り入れた室町時代風の庭園には、池のほとりに表千家不審菴写しの茶室「久昌庵(きゅうしょうあん)」が佇み、水滴の反響音を楽しむ水琴窟(すいきんくつ)が澄んだ音色を奏でている。
※拝観不可日:3月8日(10:00〜11:00)
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●見どころ
直木賞作家水上勉ゆかりの寺
本堂襖絵 上田萬秋筆「雁の絵」、今尾景年筆「孔雀の絵」
書院襖絵 鈴木松年筆「古松の絵」、南庭「雲頂庭」、北庭「雲泉庭」、水琴窟 |
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南区九条町 |
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平安京造営の際、国家鎮護のため創建され、のちに弘法大師空海に下賜された東寺は、真言宗総本山であり密教美術の宝庫。金堂(国宝)、講堂(重文)とともにそびえる五重塔(国宝)は、高さ55メートルの国内最高の木造の古塔。現在の塔は正保元年(1644)徳川家光が古来の工法で再建、約360年前の姿をとどめている。特別公開の初層内部は、大日如来に見立てた心柱を守るように四仏や菩薩像を安置し、柱や天井の極彩色の文様が美しく荘厳である。
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●見どころ
★五重塔(国宝)初層内部 徳川家光再建、
真言八祖像・天井・柱の絵
金堂(国宝)本尊薬師三尊像(重文)、講堂(重文)21体の立体曼荼羅(うち15体は国宝) |
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とうじ かんじょういん |
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東寺 灌頂院
(1/20からの公開) |
【京の冬の旅・初公開】 |
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南区九条町 |
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灌頂院(重文)は空海が創建の際に最初に構想した建築物のひとつで、密教教義上、重要な道場。現在の建物は寛永11年(1634)の再建で、内部は両界(りょうかい)曼荼羅(まんだら)をかけるようになっており、壁に真言八祖像などが描かれる。正月8日から14日までの7日間、中国・唐に習い始められた「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」が営まれ、国家安泰や世界平和を祈願する。今回の特別公開では、密教の奥義を伝授する儀式「伝法灌頂(でんぽうかんじょう)」のしつらえを特別展観。
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●見どころ
正月の「後七日御修法」をはじめ、伝法灌頂が行われる真言密教の重要な道場
灌頂院(重文) 壁面に真言八祖像、伝法灌頂のしつらえ特別展示 |
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東山区東大路通七条下ル |
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真言宗智山派総本山。豊臣秀吉の子鶴松(つるまつ)の供養のための寺・祥雲寺(しょううんじ)の跡地に、江戸時代に玄宥僧正(げんゆうそうじょう)が紀州根来山(ねごろさん)の塔頭智積院を再興した。収蔵庫には、祥雲寺を飾った長谷川等伯一門の絢爛たる障壁画「楓図」(国宝)、「桜図」(国宝)などが残る。中国の廬山(ろざん)をかたどった庭園(名勝)は、石組や植込みが織り成す深山のような景色が美しい。特別公開の宸殿は、京都画壇を代表する画家・堂本印象の華やかな襖絵で飾られている。
※拝観不可日:3月5日〜12日
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●見どころ
長谷川等伯筆障壁画「楓図」(国宝)、長谷川久蔵筆「桜図」(国宝)
小堀遠州作名勝庭園、 ★堂本印象筆宸殿襖絵、 ★長谷川等伯筆「十六羅漢図屏風」、
★一の谷合戦図、★土田麦僊筆「朝顔図」
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ちおんいん きょうぞう・せいしどう |
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知恩院 経蔵・勢至堂 |
【京の冬の旅・初公開】 |
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東山区林下町ル |
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経蔵(重文)は元和7年(1621)の建立。内部の八角形の輪蔵に『宋版大蔵(一切)経』約六千巻を納め、これを一回転させれば、全巻を読誦するのと同じ功徳を得られるという。天井には極彩色で描かれた飛天や鳳凰が絢爛華麗に舞う。勢至堂(重文)は知恩院の旧本堂で、享禄3年(1530)再建の現存する知恩院最古の建造物。この地が法然上人の亡くなった場所であり知恩院発祥の地で、上人の本地身とされる勢至菩薩像(重文)を祀るため勢至堂と呼ぶ。
※拝観不可日(勢至堂)
1月24日(午後)、26日(午前)、27日(終日)、29日(午前)、2月3日(午前)、7日(11:00〜12:00、15:00〜16:00)
・上記以外にも法要等、都合により拝観できない日や時間帯が生じる場合があります。
・経蔵は拝観できます。勢至堂の代わりに方丈庭園を拝観いただきます。
●見どころ |
【経蔵(重文)】 |
徳川二代将軍秀忠により建立、内部中央に経巻を格納する輪蔵、天井など壁面に極彩色の飛天や鳳凰の絵 |
【勢至堂(重文)】 |
知恩院の旧本堂、本尊勢至菩薩 |
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東山区五条通大和大路上ル |
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天暦5年(951)に空也(くうや)上人が開いたお寺で、西国三十三ヶ所観音霊場第17番札所。この地は平安時代には平家一門の屋敷、鎌倉時代には六波羅探題が置かれ、史跡として名高い。秘仏・本尊十一面観音像(国宝)を祀る本堂(重文)は鎌倉時代の様式を残す建物。宝物館は優れた仏像彫刻の宝庫であり、口から6体の阿弥陀仏を出す空也上人像(重文)や、平清盛像(重文)、さらに今回は貴重な「空也上人ゆかりの寺宝」が特別展観される。
※拝観不可日:2月3日午後
●見どころ
西国三十三ヶ所観音霊場第17番札所
醍醐天皇第二皇子空也上人により開創 本堂(重文)
平清盛坐像(重文) 運慶の四男康勝作空也上人立像(重文)
★空也上人ゆかりの寺宝(空也上人の画像・空也上人が使っていた鹿の角の杖) |
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上京区七本松通仁和寺街道上ル |
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日像(にちぞう)上人により元享元年(1321)に開創された日蓮宗京都八本山のひとつ。境内に本堂・祖師堂・刹堂(せつどう)がコの字型に並ぶ配置は日蓮宗伽藍の典型である。本堂の須弥壇(しゅみだん)後壁には、江戸中期の絵師・渡辺始興(しこう)が大画面に描いた「十六羅漢図」が残る。江戸時代建立の客殿は6室に分かれ、仏間が背面に張り出す日蓮宗客殿の様式を伝えており、客殿庭園(京都市指定名勝)は、築山に石を組み、灯籠や五輪塔などを添えた緑豊かな庭園である。
※拝観不可日:2月16日(午後)、2月17日(終日)
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●見どころ
日蓮宗京都八本山のひとつ。日蓮上人の孫弟子にあたる日像上人により開山
本堂・客殿・客殿西庭、南庭(京都市指定名勝)・渡辺始興筆本堂障壁画「十六羅漢図」
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