「清瀬小児病院の存続を」住民ら訴え

 東京都府中市に移転・統合されることが決まっている「清瀬小児病院」(東京都清瀬市)の存続を求めるシンポジウムが2月16日、清瀬市内で開かれ、地域住民ら124人が参加。同病院を受診する子どもの家族らが存続を訴えた。(兼松昭夫)

 シンポジウムは「都立清瀬小児病院を守る会」(小野幸子代表)が主催した。

 小野さんは「今は小児医療こそ充実させていかなければならない」とあいさつ。また、近隣の東久留米市に住む主婦は「8年前に引っ越してきたが、引っ越しの日に1歳(当時)の子が熱を出して清瀬小児病院にお世話になった。この土地で安心して子育てができると喜んだ」、「地域唯一のNICU(新生児特定集中治療室)がなくなれば、この地域で子どもを生むことが難しくなってしまうのではないか」などと述べ、存続を求めた。

 このほか「10年後のオリンピック招致よりも目の前の子どもの命を」と訴える声もあった。

 清瀬小児病院は、これまで50年にわたり小児医療を提供。現在では清瀬市や東久留米市、東村山市のほか、隣接する埼玉県所沢市や新座市の患者も受診している。

 都による「都立病院改革」の一環で、八王子小児病院(八王子市)や梅が丘病院(世田谷区)とともに09年度末に移転統合し、「小児総合医療センター(仮称)」(府中市)として整備されることが決まっているが、移転が実現した場合、近隣地域にNICUがなくなることもあり、地域から存続を求める声が高まっている。

 同会が展開している第3次署名活動では、これまでに3,600人分以上の署名が集まった。6月の東京都議会に提出する。


更新:2008/02/18 18:39     キャリアブレイン

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