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topics2月号

地域研修現場からの報告−JN人材開発センター

JN人材開発センターでは、地デジ・BSニュースなど本体支援に備えるための社員の研修をNHKの地域局に依頼をして平成15年から実施している。平成16年度後期に出発した社員から報告が届いた。奮闘ぶりをご紹介する。

長崎はきょうも“坂”だった 【報告 長崎】

毎朝、長崎のローカル新聞を一面から全て1文字も落とさず読む。それが私の日課だ。このネタ探しは番組の生命線。いまや大事な習慣となった。
  去年9月半ば、PD研修のためにスポーツ制作部から長崎放送局制作部に席を移した。担当は、夕方の「もってこい長崎」という情報番組。社会・教育・医療・産業・文化・平和・観光・音楽など分野は様々だ。スポーツ以外の分野で番組を作るこことなど初めての経験。戸惑いや悩みもあったが、それは言い換えればまた新鮮で刺激的なものだ。寝ずに奮闘する日も少なくない。着任から4か月転んでは起き上がり、進んでは退き少しずつ前進してきた。ここでは日々奮闘している3つの事を紹介したい。
  1つは「ネタ」探し。全ては「ネタ」から始まる。地域に密着した情報を視聴者に提供する。その時期に合ったいわば旬の「人」「話」を見つけ出すのだ。取り上げるといっても伝えたいことを明確にしなければならない。狙いが定まらなければ一からやり直しということも考えられる。
  2つ目は「構成と演出」だ。地方局はすべてではないだろうが、PDがデジタルカメラを片手にインタビューをしながら取材する。構成上どういったコメントを載せるかということをしっかり把握しておかないと放送当日までバタバタと追跡取材に追われることになる。編集にしても苦戦し、四苦八苦状態に陥る。自分でカメラを回すことの難しさ…貴重な体験だ。ここでも重要になってくるのが狙いだ。その「狙い」さえはっきりすれば何でどうしてということが自ずと展開する。
  そして3つ目の奮闘は「長崎の坂」である。「坂の町」といわれるだけあって、急な坂やなだらかな坂など毎日が筋肉トレーニング状態。上りも下りも太ももにかなりの負担がかかり、この分だと強靭な下半身ができそうだ。こうした日々の奮闘を経て放送にこぎつける。そして、仕事を終えて坂の上で見る景色はまた格別だ。急で長い坂をを何とか越えて、その坂の上に立ったとき、初めて目の前にゆったりと港の美しい景色が広がる。傾斜地に立ち並ぶ家々、出航する船…。
  1年という短い期間ではあるが、このPD研修はこの先、ディレクターとして必ず役に立つに違いない。「エキゾチック長崎」と呼ばれる魅力的なこの土地で、出会った人々との繋がりを大事にしながら、残りの研修に励みたい。いつかスポーツの場でその経験が生かせたらと思いつつ。

荒井 正義
荒井 正義(28歳)
平成11年4月入社 
スポーツ制作部配属 
スポーツ番組制作
「速報Jリーグ」担当
へろへろの僕に「じゃあ飲みいっか!」 【報告 鹿児島】

皆さん、おやっとさ〜!(鹿児島弁で「お疲れさま〜」の意味)寒さ厳しくなる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
  鹿児島はさすが南国、12月まで日中は半袖にジャケット1枚で快適でした。鹿児島局にきて3か月、こちらの雰囲気にかなり慣れてきました。職場ではほとんど年の変わらないPDたちと一緒に毎日番組を作っています。みんな個性が強くて、番組づくりに熱くて、影響を受けることもしばしばです。
  業務内容は中継FD・PD、スタジオ設計、VTR作成から送出までほんとに様々。先日出した番組はデジカメで撮って、編集して、ナレーション入れて、音楽つけて、スタジオにでてリポートして、それを送出するまで1人で担当することができました。おもしろい物で自分でやると「確かにこう言わないとカメラマンさんは撮りにくいわなぁ」「こういう絵がないと編集マンさんは困るわなぁ」と今更ながら納得することしきりです。
  また取材をしながら思うのは鹿児島の人がとてもあったかい!ってことです。素朴で人なつっこくて、こちらが思いをぶつければ、ちゃんとそれだけの思いを返してくれる。そんな印象を持ちました。たまに熱すぎて、番組の感想・手厳しいご意見をお電話で頂戴することもありますが。(鹿児島局では取材の電話に直接視聴者の方から電話があります。まさに受話器の向こうには視聴者。)何はともあれ、日々得る物多く、充実した時間を過ごしています。今日も編集終わって、へろへろなところにデスクの声が聞こえてきそうです。
「じゃぁ飲みいっか!!」(ちなみに鹿児島は食べ物も焼酎も最高です!)
  鹿児島局ではこの4月からリポーター陣を一新、番組を大きく改編します。6時台には週に3回新たにPDの自由裁量で組立できる10分間の特集枠が設けられる予定です。残り9か月、鹿児島に生きる人々の中にどっぷり浸かって貪欲に番組を作りたいと思います。

花田 真茂
花田 真茂(28歳)
平成14年4月入社
番組制作部配属
「BSディベートアワー」
「美しき日本百の風景」等
花田 真茂
花田 真茂
夕方のナマ番組にも出演
夕方のナマ番組にも出演

16年度研修社員、他の3人は3月で帰任

現在、人材開発センターから地域局へ研修に出ている社員はほかに3名。PD研修で吉川恵美(企画事業部)が去年4月より山形局。同じくPD研修で市川光(バイリンガルセンター)が去年6月より福島局。石山英幸(国際回線)が10月より長野局で研修中である。3人は3月中旬〜下旬にそれぞれの研修を終え帰任する予定だ。

吉川 恵美
吉川 恵美
市川 光
市川 光
石山 英幸
石山 英幸