大阪府の橋下徹知事(38)が16日、日本テレビ系報道番組に生出演し、選挙公約に掲げた教育制度について“勉強不足”を露呈する場面があった。ジャーナリストの江川紹子氏(49)と激しい舌戦を展開。鋭く突っ込まれ、教育制度については、これまで「現場を見ないで評論家の意見や本を見て得た知識でしゃべっていた」と述べた。
番組は「ウェークアップ!ぷらす」(土曜前8・00)。登場時は笑顔だった橋下知事の表情が、江川氏の一言で一変した。
引き金は、冒頭で紹介された「中之島図書館、中央図書館は存続させるべき。そのほかの府の施設は基本的には不要だと思う」とする橋下知事の発言VTR。これに対し江川氏は「障害者の自立支援センターとか、青少年育成のための施設も基本的にいらないと思ってらっしゃるんですか」と厳しく突っ込んだ。
これには表情をこわばらせ「江川さん、前段階を聞いてくださいよ。セーフティーネットにかかわるものは必要で、それ以外のものを優先順位をつけて検討していくということ」と反論。さらに「(放送する)メディアが編集しただけ。僕の記者会見に全部立ち会ってくださいよ。それが現場主義ですよ」と語気を荒らげ「そうできずに評論家をやっているのは、机上の空論なんですよ」と一気にまくし立てた。
熱くなる橋下知事とは対照的に江川氏はクールに「あなたはメディアの特性を知ってらっしゃるのだから、切り取って繰り返し使われるのは分かるでしょ」と逆襲。終わりの見えないバトルに、出演していた元総務相の竹中平蔵氏(56)が「それがメディアの常。どんどん言ったらいい」と橋下知事に助け舟を出して一時は収まった。
しかし、その後も江川氏の鋭い舌ぽうはとまらない。「教育制度をもう一回組み直します」と発言した橋下知事に「今まで教育について言っていたことを白紙に戻すということですか」とかみつくと橋下知事は「白紙にはしない。今までは、現場を見ないで評論家の意見や本を見て得た知識でしゃべっていた」と釈明。
「では、選挙の公約は現場を見ない机上の空論だったんですか」と畳み掛けられ、橋下知事は「じゃあ、現場を全部見て公約をつくれるんですか!!」と逆ギレ気味。その揚げ句「まあ、どうおっしゃられてもいいですよ」と一方的に討論を終了させた。
8日にはNHK番組で、女性アナウンサーとバトルをしたばかり。この日は番組後、「(NHKの時のように)また大人げなかったですかね」と話した。
【橋下府知事“遅刻発言”NHKに絶縁状 】
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