2008.02.18
大友康平裁判(10) 口頭弁論でのイエホック楠山寸賀子社長の証人尋問発言への疑問を問う!!
HOUND DOGの大友康平の所属事務所「イエホック」楠山寸賀子社長の証人尋問での疑問は、「大友康平裁判(9)」で挙げた7点だが、何が疑問なのかは大まかに言って次の通り――。
マザー・エンタープライズ前社長の福田信氏は否定しているが、大友康平は福田氏から
「HOUND DOGはお荷物だ!」
と言われたのが独立を決意した根拠としている。しかし、どうして、その後、福田氏が
「大友を孤立させることがHOUND DOGを続けること」
と言うのだろうか?意味不明である。
だいたい、楠田氏自身、その「お荷物発言」を聞かされたのは05年3月10日としていた。しかし、この発言というのは大友によれば04年9月頃から出ていたという。しかも独立の最大のキッカケという、この発言を、楠田社長が05年3月10日まで知らなかった、聞かされてなかったというのも理解できない。つまり、考え方によっては、「お荷物発言」は、実のところ大した理由ではなかったのか、後付の理由だったとも思えてくる。しかも、その福田氏の発言に対して、マザーの佐藤社長が「余計なことを、いらんことを言って!と怒っていた」というのは、ちょっとタイミングが噛み合わない。あるいは、佐藤社長も、その発言を、楠山社長から聞かされるまで知らなかったことになる。そうなると、これまでの大友側の証言の信憑性が崩れてしまう。
マザーの佐藤社長から「倉庫にHOUND DOGの音源や映像がいっぱい保存してある。解散してくれれば、これが宝の山になる。宝の山になるか、単なるゴミの山になるか。もし、大友が新しいメンバーで活動したら、ファンは、みんな大友の方に行ってしまう」。
HOUND DOGの動員が厳しくなっているのに、解散を謳ったからといって過去の音源や映像商品が”宝の山”になるものなのか? ちょっと、この証言には疑いがある。だいたい、”宝の山”と言っている一方で、佐藤社長が「大友が新しいメンバーで活動したら、ファンは、みんな大友の方に行ってしまう」なんて発言していたとしたら、理屈が合わない。
ただ、この発言の真意を言うなら、大友康平には価値があるが、HOUND DOGには価値がないという意味にもなる。つまり、「大友さえいればメンバーは誰でもいい」「大友がHOUND DOG」と言っているだけになってしまう。
正直言って、この言葉は、佐藤社長というより、楠田社長、あるいは桂子夫人自身がそう思っていたとしか考えられない。
【ヘッドロック】の取材では、05年秋にイエホックはHOUND DOGの音源を取るために当時のレコード会社にないよう証明書を送ったと言われている。一部には裁判を起こす準備もしていたとか。結局は断念したようだが、HOUND DOGの音源や映像を”宝の山”と思っていたのは、マザーよりイエホックだったのではないか?
もちろん、これ全て言った言わないの問題。証拠もない。したがって偽証罪にはならないだろうが…。
「武道館公演(05年7月9日)は客入りが悪いからやめようと言われた。しかし、大友1人でもやると言った」
というのも理解できない。当時、マザーを取材していたが、チケットは完売状態だった。にも拘らず、マザー側から「客入りが悪い」と言うのか疑問。しかも、前回の証言で、ディスクガレージの中西建夫社長も「武道館に向けて頑張ろうとばとまっていた」と証言している。だいたい、武道館を中止して、何で、解散コンサートになるのか? もっとも、解散コンサートと打ち出せば、客は入るだろう。ただ、だからと言って、過去の音源や映像が”宝の山”とは、ちょっとオーバーではないか?
「マージンを出すからマザーと契約をしてもらえないかと誘われた。なるほど、こうやって周囲を切り崩していくのかと思い、その誘いには断った」
(佐藤社長が言ったと証言)と言うが、この意味も分からなかった。ただ、勝手に解釈するなら、これは、やっぱりHOUND DOGが商売になるという前提がなければ、そうは言わないのではないか。
その矛盾は、続く八島順一の証人尋問でさらに広がった…。
(つづく)