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【ゆうゆうLife】保育園に入れない!(2)待機児に悩む横浜市 (3/3ページ)
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3分の1まで減った横浜市の待機児童。だが、「新しい認可園がどんどんできている」と聞きつけた、子育て世代の転居も目立つ。今年度は再び待機児童が増加し、全国ワースト2に“転落”。作っても、作っても新たな待機児童が増えるばかりだ。
市は今後も事業者を公募し、さらに認可施設を増設して対応する方針だが、保育園に合った土地の確保が難しいなどの問題もある。
今年度からは、駅前に保育園を開設したい事業者の希望を認めるため、市は国基準に上乗せして設けていた広い園庭基準を緩和。近くに公園などがあり、駅から300メートル以内なら、園庭が「プール遊びができる程度」の条件でも認める。保育園を運営する事業者を集めなければ、という市の“焦り”も垣間みえる。
長年、横浜市の保育事情を見守ってきたNPO法人「びーのびーの」の奥山千鶴子理事長は「認可保育園を作っても、待機者がまた増える厳しい状況。市の気持ちはよく分かりますが、基準をゆるめた結果、駅前ビルのような認可保育園が目立つようになった。子供の発達に何が必要か、行政も、市民も、事業者も考える必要があります」と話している。