目黒区は、来年度から保護者が乳幼児と気軽に外出できるよう、おむつ替えスペースなどを設置した民間の「子育てカフェ」に補助金を交付することを決めた。全国でも珍しい制度で、区は「子育てを地域でも支えることができれば」と話している。【三木幸治】
子育てカフェは、ベビーカー置き場や子供が座って遊べるスペース、絵本、おもちゃなどが備わった飲食店のこと。全国的にも数が少なく、区内では自由が丘に1軒あるのみだ。
区はこれまで、子供を遊ばせながら、保護者同士が交流し、専門職員がアドバイスをする「子育てふれあいひろば」を保育園など5カ所に整備してきた。いずれも人気が高く、盛況が続いている。だが、町に一歩出ると親子が安心して過ごせる場所が少なくなってしまうという。
区は来年度、子育てカフェを新設、または現在の店舗を改修して設備を作る事業者に、100万円を限度に3事業者まで補助金を交付する。これらの事業者には09年、10年度にも運営資金を最大20万円まで継続補助する。また、カフェ内で子育て講座などイベントを開く場合、区が全面的に協力し、講師も紹介するという。
区子ども政策課は「子育てカフェによって、保護者は外出や交流の機会が増え、育児ストレスを解消できる。また、児童虐待防止にも効果を発揮する。補助制度の効果が出れば、対象事業者を増やすことも検討したい」と話している。
〔都内版〕
毎日新聞 2008年2月16日