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日航機無断滑走、「防氷液」の効果切れ迫り機長らに焦りか

2月18日3時7分配信 読売新聞


 北海道・新千歳空港で16日、羽田行き日本航空502便(ボーイング747−400型機、乗員乗客446人)が管制官の許可を得ずに離陸滑走したトラブルで、同便の機長らが離陸直前まで、機体に散布した防氷液の効果時間に気を取られていたことが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会などの調べでわかった。

 同空港は当時、視界500メートルの激しい降雪で、事故調では、乗員が防氷液の効果が持続する間に出発しようと考えていたため、管制官から離陸許可を得たと思い込んだ可能性があるとみて調べている。

 事故調などによると、502便は、効果が45分から最大1時間20分間持続する防氷液を使用。出発時間は午前9時5分だったが、滑走路の除雪作業が長引き、地上職員が機体に防氷液の散布を始めたのは同9時27分。同空港は当時、降雪が激しく、2本ある滑走路のうち1本が閉鎖されていた。同便が駐機場から出発したのは、防氷液の散布開始からさらに約30分後だった。

 離陸する前に防氷液の効果が切れる恐れがある場合、駐機場に戻って再散布する必要がある。同便では、乗員が客室窓から目視したところ、主翼などに着雪などは見当たらず、機長は再散布は必要ないと判断。そのまま誘導路で離陸のための順番待ちをしていた。

 しかし、同便が滑走路進入を許可されたのは、防氷液の散布開始から約1時間後の午前10時30分過ぎ。管制官から「ただちに離陸できるよう準備せよ」として、滑走路内で待機するよう指示されたが、同便はこの交信が離陸許可と判断。「了解」と返信し、そのまま離陸滑走を始めた。

 事故調では、防氷液の効果が切れる時間が迫っていた点を重視。乗員が、早急に離陸したいと焦っていた可能性が高いとみている。

 新千歳空港では2005年1月にも、日航機が無許可で離陸滑走するトラブルが発生。原因は、乗員が防氷液の効果時間などに気を取られて出発を焦り、すでに離陸許可を受けたと思い込んだためだった。

最終更新:2月18日3時7分

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