ニュースセレクト

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

中国生産食品企業:8割が「ギョーザ」影響懸念 緊急調査

 中国製冷凍ギョーザの中毒事件を受けて、毎日新聞社は主要食品メーカーに緊急アンケートを実施した。回答した26社のうち、約8割にあたる21社が中国製品に対する消費者の不安の高まりに懸念を持ち、約4割にあたる11社が事件を機に安全管理体制の強化などの対策に動いていることが分かった。売り上げに影響が出ている企業も6社あり、消費者の不安解消を迫られる企業の姿が浮き彫りになった。

 アンケートは今月12~14日に行い、現地企業への委託を含め、中国に生産拠点を持つ主な食品メーカー32社を対象とした。日本に出荷している工場のほか、中国市場向けの工場もある。

 事件をきっかけにした中国産食品への消費者の不安について、3社が「さらに広がる恐れがある」と答え、18社が「現状程度の不安がしばらく続く」と回答した。「不安は一時的なもので時間とともに解消へ向かう」との回答は2社にとどまった。

 売り上げへの影響について、「深刻な影響が出ている」との回答が1社で、「やや減少している」との回答が5社あった。「影響がない」と答えた15社の中にも、「顧客から(中国産は)不安という声が寄せられている」(菓子メーカー)、「取引先や消費者から中国産原料を使用しているかなどの問い合わせがあった」(ビールメーカー)などの指摘があった。

 事件後の対応については「対策を取った」との回答が7社、「とる方向で検討中」が4社だった。「委託先工場で管理体制を緊急調査するほか、生産現場に物を持ち込まないようチェックを強化する」(味の素冷凍食品)、「原料の品質・安全検査を強化したうえで、新たに製品の検査も実施予定」(日本ハム)など、工場管理や検査体制の強化策が目立った。【秋本裕子】

 ◆アンケート回答企業(50音順。1社は社名掲載拒否)

 アサヒビール▽味の素冷凍食品▽江崎グリコ▽エスビー食品▽カゴメ▽加ト吉▽亀田製菓▽キッコーマン▽キユーピー▽協和発酵フーズ▽キリンビバレッジ▽キリンホールディングス▽サントリー▽東洋水産▽日清オイリオグループ▽日清食品▽日清製粉グループ本社▽日本食研▽日本水産▽日本ハム▽ハウス食品▽不二家▽ミツカングループ本社▽明治製菓▽明治乳業

毎日新聞 2008年2月17日 21時43分

検索:

ニュースセレクト アーカイブ一覧

 

おすすめ情報