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「襲われた食卓−毒ギョーザ事件」(上)中国産アレルギーに拍車 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
2つの商品は、いずれも中国・河北省の天洋食品が製造した。
日本の食卓には、もともと中国産食品へのアレルギーがあった。
平成14年5〜6月。中国産のホウレンソウや冷凍ホウレンソウから残留基準を超えた有機リン系殺虫剤「クロルピリホス」が検出されたことがきっかけだった。
枝豆、カリフラワー、ニンニク、インゲン…。その後も冷凍食品などから残留濃度を超える殺虫剤の検出が頻発し、中国食品を敬遠する風潮は増した。
そうしたなかで、天洋食品は、日本の農林水産省から、豚や牛のウイルス性の家畜病、口蹄(こうてい)疫対策が取られているとして“お墨付き”を与えられた中国国内に79カ所ある「優良工場」の一つだった。昨年の対日輸出実績は、3970トンにのぼる。
牛丼や豚丼、酢豚の具、串かつ、ロールキャベツ、ソーセージ…。
天洋食品製の商品はスーパーから一斉に消えた。厚生労働省が冷凍ギョーザ以外に同社製品の販売中止を要請したり、自主回収の動きが広がったためだが、商品のどれもが、私たちの食卓の主役となる“顔ぶれ”だ。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を気にしながらも、箸(はし)を伸ばすお父さんの姿が思い浮かぶ。