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「襲われた食卓−毒ギョーザ事件」(中)「中国頼み」弁当、給食を直撃 (1/4ページ)
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
「本当に困っちゃう」
東京都板橋区のスーパーで練馬区のパート従業員、山田京子さん(46)=仮名=は冷凍食品を陳列棚に戻しながら、ため息をついた。パッケージには「生産国・中国」と書かれていた。
会社員の夫と高2の長男(17)、中1の長女(13)の4人家族。夫と長男は毎日弁当。長女も給食のない土曜日と部活動がある日曜日は弁当を持っていく。
普段の朝はこうだ。午前6時すぎに起床。4人分の朝食と2人分の弁当を作り、午前8時前に夫と子供を送り出した後、生活費の足しにするためパート勤務に出かける。忙しいから弁当のおかずはほとんど冷凍食品だ。
「レンジでチンするだけだったのに、いまは手間がかかってしようがない」。事件発覚以降、山田家の弁当や食卓から冷凍食品が消えた。朝がより忙しくなった。
金銭面でも余裕がなくなった。たとえば、冷凍ギョーザは12個入りで198円に対し、出来合いの総菜は同数で298円と割高に。「息子の進学でお金がかかる。娘は2年後に受験でしょ。そのために食費を切りつめてきたのに…。大変なのよ」
手軽さと安さが受けて消費が伸びた冷凍食品だが、事件は主婦の時間や家庭の財布も直撃している。