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「襲われた食卓−毒ギョーザ事件」(上)中国産アレルギーに拍車 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
いつも通りの平穏な食卓になるはずだった。
千葉市稲毛区の主婦(37)は昨年12月28日夕、子供3人の遊び声を耳にしながら、夕食の準備に追われていた。
メニューの一つは、小さな子供でも食べやすいサイズの冷凍食品「CO・OP手作り餃子(ぎようざ)」。焼き上げたギョーザを、主婦が1つつまんで口に含むと、薬品のような刺激が口に広がった。変なにおいが鼻をつく。2つ目を食べるといつもの味。「気のせいかな…」。もう1つ食べると苦くて思わず吐き出した。
主婦と、夕食が待ち遠しくてギョーザをかじってしまった二女(3)は、下痢や嘔吐を訴え、病院に運ばれた。親子は、列島をパニックに陥れている有機リン系殺虫剤「メタミドホス」入りのギョーザを食べた初めての被害者だった。
オウム真理教が地下鉄にばらまいた化学兵器のサリンや、襲撃の際に使ったVXも有機リン系の化合物だ。親子は、“毒ギョーザ”で命を脅かされた。
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「小さく『中国産』と書かれているのを見て、ありゃりゃと思った」。主婦の母親は、娘と孫が苦しめられた「CO・OP〜」を手にしたときのことを忘れることができない。
兵庫県高砂市の家族3人は、1月5日に冷凍食品「中華deごちそう ひとくち餃子」を食べて被害にあっていた。