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ギョーザ中毒事件で農家思わぬ特需 ニラ価格2倍に
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
ギョーザに欠かせないニラの価格が、中国製ギョーザ中毒事件後、約2倍に急騰し国内生産地が“特需”に沸いている。ニラは日持ちがせず、生鮮品は多くが国産。中国産のニラなどを使った冷凍ギョーザを消費者が避け、手作りに回帰しているとみられるが、一部の農家からは「あまり高くなったら、ニラそのものが敬遠されるかも」と心配する声も出ている。
ニラ生産量が全国1位の高知県の県園芸連によると、2月初めに100グラム70〜80円ほどだった卸売価格が、8日ごろからは最高で160円まで値上がりし、高値が続いている。全国2位の栃木県のJA全農とちぎ、全国3位の茨城県のJA全農いばらきも同様に価格が急上昇したと話す。
各県とも野菜の中でニラだけが突出して高騰。ギョーザの本場、宇都宮を抱える全農とちぎの担当者は「同じ“ギョーザ筋”のキャベツもわずかながら値上がりしている」と、手作り回帰による価格上昇を裏付ける。
茨城県小美玉市のニラ農家、藤岡隆さん(36)は「この時期にこんなに値上がりしたことはない。中国産には安さでかなわないが、こちらは目に見えない手間暇をかけている。それを評価してもらえるようになれば、農家としてもやりがいが出てくる」と話している。