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「めん食」大学生は疲れ気味 関西福祉科学大の学生調査

2008年02月15日

 疲れやすい学生は、めん類をよく食べ、野菜をあまり食べておらず、特定のビタミン類が少ない。養護教諭をめざす大学生が卒業論文作成のため学友の食生活を調べたところ、こんな実態がわかった。疲労と食事の関係についての研究はほとんどなく、指導教授は15日から熊本市で始まった日本疲労学会で成果を報告する。

グラフ   
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 関西福祉科学大(大阪府柏原市)の半田アヤノさん(22)は昨秋、学内の友人に「食べたものを1週間記録して」と依頼。集まった52人分の記録をもとに、栄養分析した。同時に、指導教官の倉恒弘彦教授(内科学)が開発した疲労度チェック表で疲労度を判定し、食事による違いを探った。

 その結果、52人のうち、疲れがたまっている「疲労危険群」が15人、「安全群」が27人いた。危険群はめん類を1日平均79グラム食べ、安全群は49グラム。逆に、野菜は危険群が114グラムで、安全群はその1.4倍の161グラム食べていた。安全群は米を食べる量も多かった。

 栄養素では、ビタミンA、B12、C、K、マンガンの5種が、安全群が疲労危険群より1.2〜1.5倍も多かった。また危険群は、朝食や昼食を食べない「欠食」や、夜9時以降に食べる人が多いことも分かった。肥満度や摂取カロリーは差がなかった。

 倉恒教授は「危険群に少ない栄養素は抗酸化や代謝に関係するものばかり。疲労との関係が十分に考えられる」と話す。「疲労に強い献立」開発につなげる考えだ。

 半田さんは「生徒たちに食事の重要性を伝えて、元気な学校生活を過ごすお手伝いがしたい」と話している。

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