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家庭医療センター:三重大学が創設へ 地域に貢献目指し

 三重大学(津市)は地域社会に貢献する医療を手掛ける「家庭医療センター」を来年までに創設する計画を進めている。三重大によると、家庭医療センターを大学が中心となって設置するのは国内で初めて。地域社会に根を下ろして活動する現代版「赤ひげ」を実践しながら育てる拠点として注目される。

 家庭医とは、性別・年齢・専門にかかわらず、予防や福祉も含めたサービスを提供する「かかりつけ医」で、患者の家族や社会背景も考えた幅広い診療をするのが特徴。

 構想では、家庭医療センターは大学病院外に設け、後期高齢者医療のほか、小児医療や妊婦検診なども手掛ける。365日24時間入院や手術を伴わない「1次救急」に対応するためグループ体制をとり、外来・有床診療の両方に取り組む。将来は県内数カ所に同様のセンターを設ける。

 三重大は、05年4月に「家庭医療学教室」を設け、地域医療や家庭医の養成に力を入れている。学長補佐で、大学院医学系研究科の津田司教授(家庭医療学)は「欧米では家庭医が医師の半分を占め、日本でも養成機関が増えてきている。健康でも病気でも患者が気楽に相談できる拠点を作りたい」と話す。

 三重大医学部付属病院の内田淳正・病院長は「センターは今夏までに設立したい。医師不足の要因の一つは医師の専門化が進み過ぎていること。必要に応じて専門医を紹介する家庭医が増えれば、医師不足の解消につながる」と話している。【高木香奈】

毎日新聞 2008年2月17日 2時30分

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