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学習指導要領



 小中高校や特別支援学校などで、子どもに教えなければならない教科や学習内容、授業時間数など教育課程の最低基準を示している。国公私立のすべての学校を対象とし、文部科学相が告示する。1947年に試案として示されて以降、約10年ごとに改定。89年の改定で入学式や卒業式での日の丸掲揚や君が代斉唱の指導を義務付けた。詰め込み教育への反省から、現行指導要領は「ゆとり教育」を掲げて98−99年に改定されたが、学力低下を招いたと批判され、今回の全面的な見直しにつながった。

「ゆとり」転換、学力重視 小中・学習指導要領 30年ぶり授業数増 文科省が改定案 道徳教科化せず

2008年2月16日掲載)

 文部科学省は15日、学習内容などを示した小中学校の学習指導要領改定案を公表した。授業時間数は1977年改定で減らして以来、約30年ぶりに増加に転じた。98年改定の現行指導要領で大幅に授業時間数、学習内容を削減し学力低下批判を受けた「ゆとり教育」路線を転換した。政府の教育再生会議が求めた道徳の教科化は見送った。各教科で言語活動と伝統・文化の指導を重視、小学校高学年で週一時間の外国語(英語)活動を必修とした。

 意見公募を経て3月末に告示する。小学校は2011年度、中学校は12年度に完全実施するが、09年度から移行措置期間に入り、算数・数学、理科の一部や道徳などを先行実施する。高校の改定指導要領は08年度中に告示、13年度から完全実施の予定。

 道徳教育は学校全体で行うことを強調。各校に学校全体の指導計画を担当する「道徳教育推進教師」を置き、各教科でも指導。特別活動に集団宿泊や職場体験を盛り込み、公共の精神や社会奉仕の精神を養うとした。

 主要教科の授業時間数全体を約1割増やす一方で、現行指導要領で導入した「総合的な学習の時間」を削減、中学校の選択教科も廃止した。

 理数系の応用力に課題が指摘された国内外の学力調査結果を踏まえ、算数・数学、理科は大幅な授業時間増とともに現行指導要領で削除された「台形の面積」「イオン」などの学習内容を復活。小5の円周率は「目的に応じ3を用いて処理できる」との記述を削除し「3.14」と限定した。総則で学年をまたいだ反復学習の計画的導入も求めた。

 改定案では総授業時間数は小学校6年間で現行から278時間(1単位時間は45分)、中学3年間で105時間(同50分)増える。

 文科省は「授業時間数ほど内容は増やしていない」と詰め込み教育への回帰を否定しているが、指導項目は小学国語が78から131になるなど小中で増加した。

 言語活動は、国語だけでなく算数・数学など各教科で言葉や式、図による解釈、説明、意見交換を指導する。

 改正教育基本法を受け「伝統と文化」を継承、発展させ「公共の精神」を尊ぶ日本人の育成を掲げた。国語で古典の扱いを充実、小学校社会で縄文時代が復活。中学体育で武道を必修化した。

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