2008年02月17日(日)
医師不足の現状や人材育成策を紹介 慢性疾患研が甲府でシンポ
慢性疾患診療支援システム研究会(塚原重雄会長)は十六日、ベルクラシック甲府で医師不足や医療制度改革などをテーマにしたシンポジウムと講演会を開いた。シンポジウムでは、大学病院や公立病院、行政などさまざまな立場のパネリストが、医師を育てるための方策について提案した。
医師や行政関係者ら約百人が参加。シンポジウムでは、地方での医師不足の現状と対策について意見交換し、富士吉田市立病院の江口英雄院長が「医師不足で勤務医は過酷な勤務を強いられ、疲へいしている」と現状を訴えた。
医師を育てる側として発言した山梨大医学部付属病院の佐藤弥教授は、学生の間に地域医療に関心を持ち、山梨にとどまってもらうための授業「地域医療学」を大学で行うことを提案した。
千葉県立東金病院の平井愛山院長は、大学病院からの医師派遣を待つのではなく、人材を育成する病院を目指した取り組みを紹介。「行政が医師を育てるためにどのくらい予算を使えるかが鍵。県立病院の高度な専門性を生かし、専門医の資格を得るための研修を充実させ、指導者には相応の手当を支払うべきだ」と話した。
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