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甘酒と白酒の違い |
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甘酒と白酒は見た目がよく似ていますが、違いは何ですか。 |
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甘酒と白酒は、どちらも白く濁った飲み物で一見よく似ていますが、材料や製造工程、アルコールの有無などに違いがあります。
甘酒はご飯やおかゆに米こうじを合わせて保温し(55〜60℃で12〜24時間)、米のでんぷんをブドウ糖や麦芽糖に糖化させた甘い飲み物です。一晩でできることから、一夜酒(ひとよざけ)とも言われていました。酵母によるアルコール発酵が行われないので、アルコール分は含まれません。酒粕を湯に溶かし、甘味に砂糖などを補う簡単な作り方もありますが、この場合は、多少アルコール分が含まれます。
甘酒の起源は日本書紀にある “天甜酒”というお酒で、アルコール分が少なく甘酸っぱくてドロリとした飲み物だったようです。平安時代になると、甘酒は貴族の間で夏場に氷で冷やして飲まれるようになりました。江戸時代に行商が盛んになると“甘酒売り”が登場し、夏に冷たく冬には温かい飲み物として、四季を通して庶民の喉を潤していたようです。
一方、白酒はみりんや焼酎などに蒸したもち米、米こうじを仕込み、1ヶ月くらい熟成させてできたもろみを、軽くすりつぶして作った酒のことです。特有の粘りと甘味があり、アルコール分を9%程度含み、酒税法ではリキュール類に分類されます。
白酒は桃の節句の飲み物として知られています。古代中国では3月3日に摘んだ桃の花びらを酒に漬けた“桃花酒”が飲まれていましたが、日本では浸透せず白酒が飲まれてきました。それは、白酒が低アルコールで甘味が強いため女性に好まれ、白い色が桃の花の色と紅白になり縁起がよいと考えられていたからのようです。 |
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