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【2月15日】
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スカラ、直販29,400円の眼鏡に装着する電動ディスプレイ

バイ・デザイン、地アナ/フルHDの42型液晶TVを値下げ

メガネスーパー、「HEROES」DVD販促キャンペーン

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「DVD発売日一覧」2月14日の更新情報

【2月14日】
ソニー、幅35cmのダブルカセット搭載CDラジカセ

バッファロー、BD-R 4倍速対応の外付け/内蔵ドライブ

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三菱化学メディア、2倍速対応のHD DVD-R

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サイバーリンク、日本国内の事業拡大戦略を発表

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ソースネクスト、BD/HD DVD対応の「B's Recorder GOLD9 PLUS」

Sonic、PLDSと「Qflix」技術のライセンス契約を締結

「DVD発売日一覧」2月13日の更新情報

【2月13日】
小寺信良の週刊 Electric Zooma!

マランツのフロントサラウンド技術「OPSODIS」を聴く

ディズニー、「ナルニア国物語 第1章」をBlu-ray化

クリエイティブ、USBオーディオにVista対応パッケージ

RWC、HDMI 1.3a/5系統で1万円を切るセレクタ

リアル・フリート、「amadana」のCD/iPodオーディオ

AIC、「アニメ2.0」の第1弾「Candy☆Boy」の続編制作決定

三菱化学メディア、ビデオカメラ用の2層DVD±R

TI、携帯プロジェクタ用DLPチップセット「DLP Pico」

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アイ・オー、実売6,980円の20倍速記録対応DVDドライブ

アイ・オー、RAID 5/DLNA対応LAN HDD 4製品を値下げ

「DVD発売日一覧」2月12日の更新情報

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東芝、新HD DVDレコーダを発表。国内シェア7割へ
−実売15万円から。「BDに勝ったとは言わないが、圧勝」


RD-A600

6月末発売

標準価格:オープンプライス


 株式会社東芝は12日、HD DVD/HDDレコーダ「RD-A600/A300」を発表した。RD-A600は600GB HDDを、RD-A300は300GB HDDを搭載。6月末より発売し、価格はともにオープンプライス。店頭予想価格はA600が20万円以下、A300が15万円前後。開発コードネームは「ODIN(オーディン)」。

 HD DVDビデオソフトの再生と、1層/2層HD DVD-R記録が可能な「HD DVD搭載HDDレコーダ」。HD DVD-Rへのデジタル放送録画/ムーブのほか、DVD-RAM/R/RWに対応。なお、HD DVD-RWには対応しておらず、カートリッジ式のDVD-RAMもサポートしない。

 地上/BS/110度CSデジタルチューナを各2系統と、地上アナログチューナを1系統装備。デジタル2番組同時録画の「ハイビジョンW録」に対応する。メインチップセット/ソフトウェアもHD DVDに対応した「VARDIAエンジン」を搭載し、デジタルW録時の再生/編集操作を可能としたほか、GUI操作の高速化を実現した。

 また、i.LINK(TS)を装備し、i.LINK搭載VARIDIAの録画映像をRD-A600/300にムーブし、HD DVD-Rに出力できる。また、DTCP-IPに対応したサーバー機能「ネットdeサーバーHD」を備え、対応クライアントからVARDIA内の映像をストリーミング視聴できる。


RD-A600(左)とRD-A300(右)。HDD容量以外の基本仕様は共通 背面。デジタルWチューナやi.LINKを装備する 左から東芝DM社 デジタルAV事業部 所 寛之事業部長、藤井社長


■ 「BDに“勝った”とはいいませんが、圧勝の状況」

「敗北宣言を期待されている方もいらっしゃるかもしれませんが、きちんと真実を述べることが責務」と語る藤井社長

 株式会社東芝 執行役上席常務 東芝デジタルメディアネットワーク社の藤井美英社長は、「BD(Blu-ray Disc)が勝った、勝ったと言っているので、敗北宣言を期待されている方もいらっしゃるかもしれませんが、きちんと真実を述べることが責務」と切り出し、新HD DVDレコーダと同社の戦略を説明した。

 HD DVDの販売が比較的好調なアメリカの実績を例に引き、プレーヤーでは普及の中心を担うアメリカと、レコーダが中心となる日本市場の違いついて言及。「アメリカ人に聞くと、DVDは99.9%映画を見る機械、一方日本で聞くと7割ぐらいがテレビを録画する機械という。本当に大きな違いだが、ビジネスとして違いを乗り越えてやらないといけない」と日本市場向けのレコーダへの意気込みを語る。

 また、録画環境におけるHDDの重要性についても、「HDDが無ければ、私も(容量の大きい)BDをやっていた。しかし、HDDが既に圧倒的に普及している。HDDは副次的なものではなく、メインの録画媒体。しかし、HDDの容量には限界がある。使う人の所有欲を満たすメディア、取って残しておく手段はHD DVD-R。メディア各社と連携してHD DVDを進めていきます」と、HDDを中心としたレコーダのコンセプトを訴えた。

 なお、RD-A600/300ではHD DVD-RWをサポートしていないが、「個人的には、RWはコンシューマエレクトロニクスではあまり需要はないと感じている。しかし、パソコンでは確実に求められる。ドライブの数で言えばパソコンが多いので、メディアメーカーさんも低価格化にぜひご協力いただきたい」とした。

RD-A600 デジタルAV事業部 DAV商品企画部 商品企画担当グループ長 片岡秀夫氏

 東芝のHD DVD製品ラインナップとしては、HD DVDプレーヤーや新VARDIAに加え、「(東芝の)PC社が発表したとおり、来年にはノートPC全機種にHD DVDを搭載する。ドライブも需要が増大している」とした。

 さらに、北米市場で4月から実施しているキャンペーンの好調さをアピールし、プレーヤーの累計販売台数が15万台を超えたと報告。299ドルという戦略的な価格でHD DVDプレーヤーを販売し、4〜7月にはHD DVDビデオ作品も多く投入するなどの積極的な展開により、ゲーム/ゲーム周辺機器を除いた次世代ディスクプレーヤーの販売シェアは、4月に66%を記録したという。

 藤井社長は、「HD DVDは60%、BDが40%。台数的には低次元な争いですが、5月にはHD DVDが7割に迫っている。この状況で、なぜBDが勝ったといえるのか。正直なところ真意がどこにあるのか、ワンダーしている」とコメント。さらに、「ヨーロッパは圧勝している。スタジオやオーサリング会社、量販店のエコシステムが出来ており、HD DVDのファンが想像以上に増えている。(BDのように)“勝った”とはいいませんが、圧勝の状況です」と北米、欧州の好調な販売実績を強調した。

 また、PC用ドライブの東芝の出荷が100万台を超えたことや、LGやSamsungのBD/HD DVD両対応プレーヤーの発売、中国メーカーによる年内のHD DVDプレーヤーの投入など、各社のプレーヤー開発の現状を説明。PCも、米国でAV PCの普及が進んでおりASUSや富士通、Siemens、HPなどがHD DVDを採用。「残念ながらソニー、Dell以外ですが、世界の主要メーカー全てがサポートしている」と訴えた。

北米でのHD DVD動向 ハードウェアの現状 PCでもHD DVDの採用が進む


■ 次世代レコーダでシェア7割を狙う。プレーヤーは下方修正

HD DVDスターターキットをプレゼント

 価格設定については、「基本はオープンプライスで、お店にお任せしている。ポイント還元なども含めると、なんともいえないが、そんなに安くないんですよ実は」としながらも、「お求めになる際の値段」としてRD-A300が15万円前後、20万円以下と説明した。

 また、RD-A600/300の販促キャンペーンとして、購入者にもれなく、HD DVD-R 1枚とHDMIケーブル 1本、HD DVDソフト1本をセットにした「HD DVDスターターキット」をプレゼントする。

 なお、生産台数は月産1万台。2007年度でHD DVD製品で30〜40万台の販売を見込んでおり、「日本の次世代のレコーダシェアでは7割を取っていきたい」という。

 デジタル放送のコピーワンスルールの見直しについては、「消費者としては、アナログでできたことができないというのは、“なんで?”という思いはある。もちろんコンテンツホルダの意向もわかるし、技術が解決するところもあると思う。今の製品がアップデートで新しいルールに対応できるかというのは、できるできない、というよりまだわからない」とコメントした。

 プレーヤーの販売計画については、「(CESで発表した数字から)正直言うと、下方修正せざるをえない。2007年度300万台、2007年は240〜50万台で、北米で約180万台と予測していた。アメリカはテレビを売っていればいいという状況が続いていて、BDももうちょっと頑張ると思ったが、安いやつが出てこない。テレビ、テレビ、テレビでは盛り上がらないので、BDにも本当に頑張ってほしい。北米の180万台は難しいが、なんとか100万台を売りたいと、生産、販売、調達計画を進めているところ」とした。


■ 映画ファンに求められているHD DVD

ユニバーサルスタジオ ホームエンターテイメントのケネス・グラフェオ上級副社長

 また、ユニバーサルスタジオ ホームエンターテイメントのケネス・グラフェオ上級副社長も登壇。HD DVDについて、「重要な点は、映画を見る人に支持されていること。HD DVDは(プレーヤーあたりのタイトル販売数である)アタッチレートが高い」とアピールした。

 グラフェオ副社長は、プレーヤー製品の普及率についてもコメント。「重要なのは民生用のプレーヤー。つまり、映画を見るために、お金を払ってくれる人のための製品であるかどうかということだ。実際にタイトルを購入してくれる人は、ゲーム機ではなく、プレーヤーを求めている」と、専用プレーヤーの販売が、ビデオソフトの売上に繋がると説明した。


 さらに、HD DVDのメリットとして、以下の5点をあげて解説した。

  • HD DVDは10万台以上のプレーヤーを販売した最初フォーマット
  • HD DVD/DVDのコンボディスク
  • THX認証を取得したライブアクション
  • PinPやネットワーク接続などのインタラクティブ機能
  • アタッチレートの高さ

 BDを「1」とすると、HD DVDのアタッチレートは「4」という。「4:1というアタッチレートの優位性は動かない。BDの勝利宣言を聞いたが、もしBDプレーヤーが4倍売れていれば、映画タイトルは4倍出ていてもいいのではないでしょうか?」とコメント。パートナーと協力して、HD DVDを推進していく方針をアピールした。

HD DVDのマイルストーン 各社のHD DVDビデオタイトル

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□製品情報
http://www3.toshiba.co.jp/hdd-dvd/products/vardia/rd-a600_a300/index.html
□関連記事
【6月12日】東芝、低価格化したHD DVDレコーダ「RD-A300/A600」
−VARDIAエンジンで高速動作。i.LINKムーブ/DLNA対応
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070612/toshiba1.htm
【2月1日】東芝、ハイビジョンW録とi.LINK搭載の「VARDIA」
−600/300GBの2機種。GUI強化/シンプルリモコン付属
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070201/toshiba.htm
【2006年6月22日】東芝、世界初のHD DVDレコーダ「RD-A1」を7月14日発売
−2層HD DVD-R対応。1TB HDD搭載で398,000円
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060622/toshiba1.htm

( 2007年6月12日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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