広島放送局

2008年2月16日 19時45分更新

産科・小児科医療シンポジウム


深刻な医師不足が続く産婦人科や小児科の医療について考えるシンポジウムが、16日開かれ、医師の負担を軽減するためにも、拠点病院と診療所の間で役割分担を進める重要性が指摘されました。

このシンポジウムは広島県医師会などが開いたもので、広島市中区の会場では産婦人科や小児科の救急医療に携わっている医師や看護師らあわせて10人が意見を交わしました。
この中で医師からは、当直勤務を終えた後も日中の診療が続くといった、厳しい勤務状況が若い医師の産婦人科離れを加速する悪循環に陥っているという指摘が相次ぎました。
また小児科の看護師は、夜間や休日は規模の大きい病院に患者が集中し、長いときでは5時間ほどの待ち時間が発生しているので、拠点病院と診療所との間で患者の症状によって、診療の担当を振り分けるなど役割分担を進めていくことが重要だという意見が出されました。
一方、産婦人科の拠点病院の集約化が進む呉市の女性は「初めは集約化が心配だったが、医療の現状を聞いて納得できる面もあった。行政には市民が不安にならないよう情報の提供に努めて欲しい」と話していました。