天草市立牛深市民病院(同市牛深町)で松崎博充院長を含む内科医4人全員が3月末までに退職し、内科医がいなくなる可能性が出ていた問題で、安田公寛市長らが15日、県庁で記者会見し、後任の院長に桜十字病院(熊本市)の秋山泰廣副院長(65)を内定、このほかに常勤内科医を1人確保したと発表した。
安田市長は「病院運営の中心となる新院長が決まり、医師の確保が進むと期待している。(継続できるかが)懸案となっている人工透析についても態勢が整いつつあり、患者に安心してもらえるのではないか」と述べた。
秋山氏は過去に、上天草総合病院副院長や御所浦町立診療所長など天草地域の医療にかかわった経験がある。会見に同席した秋山氏は「医師の確保に苦しむ地域医療に携わりたかった」と話した。
専門は外科だが、総合医としての経験も豊富で、牛深市民病院でも内科診療に携わるという。秋山氏は「地域、住民のために全国を飛び回ってでも医師の補充を進めたい」と述べた。【笠井光俊】
毎日新聞 2008年2月16日