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JAPAN もんじゃ焼きと下町の情景   |  グルメ
No.53443    投稿者: hatsuse    作成日:2008-02-13 23:22:48 閲覧数:4891    推薦ポイント:11 / 2
TOP
筆者は先日のスレッドでも「東京のうどん」文化を強く持ち上げて見せたことでもお分かりかも知れないが、
根っからの「江戸っ子」である。
少なくとも、自身ではそう思っている。

筆者を自称「江戸っ子」たらしめた要因は、その環境にあったと思っている。
筆者は小さい頃はしばしば父親の仕事に付き合って、浅草橋(click)馬喰町(click)伝馬町(click)蔵前(click)
という東京屈指の問屋街に足を運び、筆者が「おなかが空いた」と言えば、決まって浅草(click)に連れて行かれた
ものだった。
今では何処で何を食べたのか余り覚えていないが、「当時幸せだった感覚」と、父が奮発してくれた時の
「とても美味しかった天丼」(click)だけは、はっきりと右脳に残っている。
また、今となってはある意味恵まれていたと思っているのだが、自身が住んでいた東京のとある町以外にも、
人形町(click)都電沿線(click)と、ここで採り上げる佃島に親戚が居たことも大きかった。
「下町」と呼ばれるエリアを原体験として消化できたからだ。

以前、朝鮮日報の鮮于鉦(ソンウ・ジョン)という特派員が、韓国の都市開発を批判するという趣旨の文脈上、
韓国と対比する意図をもってか、

>銀座が「東京の光」なら、月島は「東京の陰」だ。

>商店街を少し抜けると、お年寄りばかりが住んでいるような安くて黒い木造住宅が立ち並んでいる。
>庭もない。
>一目で貧しい町だというのが分かる。

と評した(click)
のが、佃島であり、月島(今ではほぼ一体化したエリア)である。


筆者の幼い頃の佃島・・・そこには、確かに古臭い木造の建物に住む、大勢の貧しい人々が居た。
・・・少なくとも、当時幼かった筆者にはそう感じられた。
まだ地下鉄・有楽町線の月島駅も無く、この辺りへの交通機関はバスのみで、従って、正月などに佃島の親戚の
家に向かう際も、同じ東京の中を移動するだけなのにちょっとした旅気分であり、時に勝鬨橋(click)からの景色(click)
を見てはしゃぎ、ある時はただ疲れてうんざりしていた。

バスが目的地に到着し、中ほどの降車扉が開く。
すると目の前には幅1m有るか無いかくらいの細い路地があった。
そこでは狭い土地に庭も塀も無い古い家や、小料理屋などがひしめき合っていた。
だが、不思議なことに緑が多く感じられ、季節感も存在した。
夏休みに遊びに行く際にその路地を通ると、数々の鉢植えや盆栽、すだれ(click)に弦を伸ばして咲いた朝顔の花があり、
江戸風鈴(click)の音が響く・・・その奥でおじいさんがステテコ姿で畳に寝ていたものだった。
今ならテーマパークとして営業できそうな風景が、そこには当たり前に存在していた。




朝顔(イメージ画像)
photo by gracias!


路地を抜けるとすぐに親戚の家があった。
親戚の家は商家であり、木造の古い建物ながら、広々としていた。
幼い筆者の楽しみは、正月であれば「お年玉(正月に子供がもらえる小遣い)」であったのは言うまでも無いが、
その他にもいくつかあった。
大きな木造商家と言っても外見的には一階建ての平屋だったのだが、その建物内部には商家ならではの工夫がされて
おり、居間にある階段箪笥(click)の繋がる先、天井の板をスライドさせると、そこには中二階というか、ロフトとでも
言おうか、ちょっとした倉庫になっており、筆者は物珍しいそのスペースで、よく「探検」をしていた。
また、親戚のおばさんが台所の床板を外すと見える漬物樽の数々も興味深々であった。
勝手口からは近所の人が顔を出し、「サザエさん」の世界が、そこには現実のものとして存在していた。



路地裏の光景
photo by subtle_3106


店は畳敷きになって居たのだが、ここに素晴らしい「玩具」があった。
普通「算盤」と言えば玉の大きさは皆さんご存知の通りだが、ここにある物は一味違っていた(click)。
玉の大きさが大人の親指ほどもあり、古びたそれを転がすと心地良い音がしたのだ。

これを電車に見立て、襖の外された敷居(click)を線路に見立てて転がして遊んでは、叱られたものだった。
それに飽きると、大黒柱に懸かる黒光りした大時計(高さ1mくらいだっただろうか)の、ゆったりとした振り子の
動きを飽きもせずに眺め続け、いつしか眠りに誘われていく・・・それが
筆者の恒例行事だった。


そこにおばさんの声がする。
さあ、最大のイベントの開始である。


メディアのURI

(YouTubeにあった何かの番組らしきもの)


炬燵の天板の中心を外すとガスコンロが現れ、そこに四角い鉄板を乗せ、コンロに火をつける。
幼い筆者と共に両親と親戚が炬燵を囲み、温まった鉄板に胡麻油が張られる。

まず豚の細切れ肉を炒め、続いて野菜や麺を炒めて行き、それらに熱が通ったら、円形にダムを作る。
そこに出汁を張るわけだが、詳細は映像を見て頂ければだいたい分かるだろう。

「もんじゃ焼きはね、不思議と豚の細切れじゃないと美味しくないの。」
「食べ終わった後に鉄板を綺麗に掃除しなくてはいけないなら、それは食べ方が下手なのよ。」
(もんじゃ焼きでは、鉄板の熱によって軽く焦げた所が美味しい。だから必然的にそれを剥がしながら食べるので、
食べ終わった後の鉄板は綺麗なのだ。)

おばさんはそう言っていた。
これがこの家の流儀なのだ。
そして恐らく、筆者の周囲の話から推測する限り、大方の家でも通用する流儀だろう。

続けて、毎回決まり文句のように、「ひ」と「し」の区別が付かない江戸訛り(「日比谷」と「渋谷」と「シビア」の差が
曖昧だった)のおじさんが言葉を発する。
「西仲(月島の有名な商店街で、もんじゃ焼き屋が多数存在する)なんかで1000円も2000円も払って食うなんざぁ(食べるなどと
いう事は)、馬鹿馬鹿しいねぇ。あんなのは、もんじゃじゃねぇや(もんじゃ焼きではない)。」
「こっちの方がずっとうめえ(美味しい)や。なぁ?」
そう何度も問いかけられたものだ。

当時は、当たり前だが、月島で「金を払ってもんじゃ焼きを食べる」などということは幼い筆者にとって有り得なかった。
だが後年、自分で稼ぐようになり、西仲の商店街で「金を払って」食べてみた。
無論、使われている食材は桁違いに豪華で、車海老、帆立貝、チーズ、牛肉、明太子などなど、ありとあらゆるものが
あった。
更に、同じ月島・佃島エリア内にあるフレンチ、イタリアン、スペイン料理の店にも行ったし、焼肉屋も行った。
それでもやはり、あれほどの舞台設定の上で供された「”あの”もんじゃ焼き」には、他の月島の店では勝てなかったのだ。
筆者の脳内にインプットされていた「月島・佃」のイメージは、それほどまでに強烈だったのであると実感した次第だ。


ここに後日談がある。

筆者の「江戸訛りのおじさん」は他界し、その家族は商売を辞めて転居した。
江戸時代からの伝統で、この地の木造住宅に住み、あの路地に彩りを添えてきた住人たちは、その殆どが借家だったので、
次第に安定を求めて借家暮らしを止めていった(月島・佃島の古い木造住宅、それも借家に暮らしていたと言っても、
1980年代以降ともなれば、東京の他地域と所得水準は何ら変わらなかった上に、筆者の親戚のように、商家でも本業は
会社員である場合が多かった)のだ。
路地裏の小料理屋も消え、下町らしい建物が取り壊されたその場所に、1990年代初頭のある日、中規模マンションが
建った。

「下町の情緒あふれるこの街で、ゆとりある暮らしを」

それが、そのマンションの宣伝文句だった。


かつて筆者が店先から団扇片手に眺めた、延べ1万人を超える人が押し寄せると言われる佃島の住吉神社の大祭は、
マンション住人にとってどのように映っているのだろうか。



佃島・住吉神社の大祭
photo by HAMACI!




余談ではあるが、鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員にとってはこのように映ったらしい(click)。

>今夏にも、月島では恒例の祭りが開かれた。「浅草三社祭」「神田祭」のように有名な祭りとは格が違う小規模な

町内の祭りだ


参考までに、佃島の住吉神社の大祭は、3年に1度であること、それ以外の年は小規模の祭であること、安藤広重の
浮世絵にも描かれ、落語「佃祭り」でも題材とされているものである事を添えておく。

現在の大祭の幟(click)

広重『名所江戸百景』[佃島住吉乃祭](click)




過去の投稿  「東京のうどん」 日本側(click) 韓国側(click)

次回作もあるかも。


追記

使用した画像の著作権は全て撮影者が所有しているので、二次使用などの際は必ず以下の使用条件を守って下さい。
特にここは翻訳掲示板なので、韓国語での使用条件についての文章は、下のURLを必ず読んで下さい。


あなたは以下の条件に従う場合に限り、自由に画像を複製、頒布、展示、実演することができます。

条件

あなたは原著作者のクレジットを表示しなければなりません。
あなたはこの作品を営利目的で利用してはなりません。
あなたはこの作品を改変、変形または加工してはなりません。

日本語  http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

ハングル http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/3.0/deed.ko




IP xxx.110.xxx.101
448504908_87edfdb456.jpg (136KB)
asagao_gracias!.jpg (152KB)
削除申告  
  hatsuse 02-13 22:59  
  2度消されたようだが、消される理由が全く分からんのだが。
  hatsuse 02-13 23:02  
  今度はOKなのか。訳が分からんな。
  chanlee 02-13 23:05  
  私が知ってる佃島のもんじゃ屋さんでは、お客にゴミ袋が渡されます。食事中スーツやコートをこの袋に入れておきます。臭いが付かない配慮です。d(^_^o
   → hatsuse 02-13 23:26
      確かに、焼肉ほどではなくとも、匂いは付きますからね。 しかし、ゴミ袋とは、よく言えば気取らないもんじゃ屋らしいですね。 「ほら、これ使いな!」 とか言ってる口調はぶっきらぼうな、でも親切なおばちゃんが浮かびますよ。
  hatsuse 02-13 23:23  
  少し修正。
  loox 02-13 23:31  
  まだ卵のままだなぁ。。。
   → hatsuse 02-13 23:32
      お待たせしております・・・。
   → loox 02-13 23:35
      卵からプルサガリがでてきたりしてw
   → hatsuse 02-13 23:38
      伝説の大怪獣(でしたっけ?)に出てこられては、勝てませんよw
  hatsuse 02-13 23:41
  時に、一覧にある日本側のスレッド全てに非推薦を入れている暇な人が居る模様。 ほんとに色々と居る場所だねえ。
  loox 02-13 23:44
  読んでて涙が出そうになったので推薦します。
   → hatsuse 02-13 23:51
      嬉しいこと言ってくれますねえ。有難うございます。
  loox 02-13 23:48
  それと韓国人のひと。佃は何もないとこなので来ないでね。まじで。
  prik_ki_nuu 02-13 23:54
  米国直立ネズミで有名な、私の住まうこの街では、今年、四年に一度の大祭「浦安三社祭」が行われます。 大小、百基以上の神輿が「マエダ、マエダ」の掛け声と共に、市中元町と呼ばれるエリア全域を練り歩きます。 それに先立つ二ヶ月ほど前から市中のほぼ全域に張り巡らされる紙垂索が、祭りへの興奮を盛立てて実に良い雰囲気となります。 昭和の面影が色濃く残る元町地区と、最先端のマンションが立ち並ぶ新町地区までは5kmもありません。 前回の大祭頃から急速に増えた「新」市民たちには、どう映るのやら。 願わくば「地元民」になって欲しいんですけどね^^
   → hatsuse 02-14 00:49
      都市に後からやって来た人たちが本当に同化するのは時に困難かも知れませんが、願わくば、「地元民」になって欲しいものですね。 本文の文中に有るマンションに今暮らす人々も、もんじゃ焼きを「食べに行く」のではなく、家で食べていて欲しいものです。
  vono2 02-14 00:34
  月曜のNHK番組で30年代の佃島の風景を放送してたな。なんかいい感じだった。ところでスレ主さん、美味しい「東京風うどん」はどこで食えますか?ぜひ行ってみたいので教えてください。
   → hatsuse 02-14 01:08
      http://www.udon-repo.net/index.php?name=&areaselect=tokyo&tokyo_area=&area=&rate=9&_submit_button.x=55&_submit_button.y=7&_submit_button=%8C%9F%8D%F5&_submit=search とあるHP内の検索結果ですが、個人的にはこの中なら外れは無いと思っています。 あくまでも参考にしかなりませんし、半年以上行っていないので今この時点での味は分かりませんが、宜しければどうぞ。
   → vono2 02-14 01:14
      なるほど、武蔵野うどんですか。食べたことが無いので是非とも行ってみます。やはり西武線沿いが良いようですね^^ もちろん関東風うどんが食べたいので東京の讃岐うどんは論外です。不味いという意味ではなくて、それは本場が四国なので^^
   → hatsuse 02-14 01:33
      自分は特に旅先などで心がけているのですが、大まかにエリアを限定して現地へ赴き、そこで「複数の地元の人に聞く。」 これが最も外れクジを引かずに「今一番の店」に行き着く方法かも知れません。 その意味で、上に貼ったHPは、星2つ以上の評価の店については、ある程度の「事前情報」としての価値はあると思います。
  nikka01 02-14 06:25
  いやぁ力作だなぁ、文章も良いし読ませますね。当時の情景が浮かんで見える。推薦させて頂きます。
   → hatsuse 02-14 23:40
      嬉しい言葉と推薦、どうも有難うございます。
  muu123 02-15 11:53
  いいですね~もんじゃ焼。大阪でもごくまれに見かけます。私のもんじゃゾーンは町屋から荒川遊園辺りでした。駄菓子屋だから安いんですよね~安さゆえ逆に今行きづらくなってしまった感ありですが・・・
  joeandtrudy 02-15 13:32
  韓国と似ている部分たちがありますね< お爺さんが男向き下着姿で畳みに寝ていたことだった>このようなものでありなさいとか.... ^^ ザルイックゴ行きます. 推薦
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