2008年2月16日 12時31分更新
救急医療の体制を強化するため、千葉県東部にある公立病院を再編成して、新たに地域医療を担う「地域医療センター」を作る構想が15日、地元の自治体の調整がつかず白紙に戻る事になりました。
千葉県東部にある東金市と山武市など2つの市と4つの町では、夜間の救急患者を受け入れる病院を当番制で決めていますが、重症患者の場合、地域内で受け入れ先が見つからないなど、救急医療体制の見直しが課題となっています。
このため、地元の自治体でつくる広域行政組合は、地域の救急医療を担う新しい病院を設置するとともに、山武市と大網白里町にある2つの公立病院と連携して、地域医療を一体的に行う「地域医療センター」を作る計画を進めていました。
ところが、15日開かれた広域行政組合の会議で「地域医療センター」のセンター長が、予算の配分や人事などに強い権限を持つという案に対して、地域医療を安定的に運営していく上で弊害になる懸念があるとして、話し合いが着かず、計画そのものを白紙に戻すことを決めました。
千葉県の堂本暁子知事は「地域の救急医療の確保は差し迫った大きな課題であったので、残念だ」というコメントを出しました。