友人とレストランに行き、注文を任せると、焼きギョーザが出てきた。中国でギョーザは北の方の食べ物だ。上海生まれで、小籠包の方が好きなくせに、この日に限ってなぜギョーザなのか。
はしを止めると、「あらら、ギョーザアレルギーですか」と笑われた。確かに、日本が輸入した冷凍ギョーザに農薬が入っていたからといって、この店と関係はない。
残留農薬に関心はないのか。「あるから、野菜はよく洗ってから水に一時間は漬ける。火を通さないと食べないよ」。食の安全への関心は中国でも高い。ただ、「気にしたら、何も食べられない。苦いと感じたら吐き出すことだ」と。
そういえば、復旦大学の教授が「中国では昔から、毒を盛られて死ぬか、飢えて死ぬかのどちらかです」と冗談をとばしていた。経済成長で、餓死する人はほとんどいない、ということは…。
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