千葉県と兵庫県で中毒の被害が相次いだ一連の事件では、中国の天洋食品で製造された２種類の冷凍ギョーザあわせて１１袋から「メタミドホス」と呼ばれる毒性の強い殺虫剤の成分が検出されています。これらの「メタミドホス」について、警察庁の科学警察研究所でより精密に鑑定した結果、どの「メタミドホス」にも一定量の不純物が含まれていることがわかりました。同じ「メタミドホス」でも中国ではある程度不純物が含まれるものが去年１月に禁止されるまで農薬として出回っていましたが、日本では、研究機関向けの試薬として使われる純度９９％以上のものしか販売されていません。このため警察は、いずれも中国で農薬として使われていたものが混入した可能性があるとみて調べています。また今回の鑑定では、２種類のギョーザに混入されていた「メタミドホス」がまったく同じものかどうか特定するねらいもありましたが、保存状態が悪く、特定は難しいことがわかりました。