『横山健の別に危なくないコラム vol.57』



「さてそろそろ」

 武道館の余韻に浸ってる時間は終わりだ。次の行動を起こしたくなってきた。

 その前に、皆さんに話しておくべきコトがある。

 Colin は Ken Band には、もう居ない。
 事情はいろいろとあるのだが、結論としてオレはこう判断した。

 「そろそろ別々の道を行く時なんじゃないか?」
 
 もう離れた方がお互いのためなんだ。




「ニューガイ」

 Ken Band は止まってられない。
 早速、新ギタリスト加入の発表をしたい。

 名前は、南 英紀。ミナミ ヒデノリ。
 オレはミナミちゃんと呼んでいる。
 彼の所属していたバンドは、昨年末惜しくも解散した、kemuri だ。

 オレの頭の中には2〜3人の候補がいた。その中で、唯一コンタクトを取ったのがミナミちゃんで、彼も快諾し、そのまますんなりと加入となった。

 オレはミナミちゃんと知り合いではあったけれども、実際はそんなには良く知る間柄ではなかった。ライブ会場で顔を合わせてた程度だった。
 人間可笑しなもので、良く知りもしない人を、無意識で自分の中で判断している。相手が発するポジティブさやネガティブさ、その他様々な信号を瞬時にキャッチして、「この人はどういう人だ」と自分でキャラクター設定をしてしまう。せずにはいられないのだ。「第一印象は良いと言われる」とかよく聞く話だが、それは正に、このコトだ。もちろん「後で全然違うと言われた」というのも、往々にしてあるのだが。「第一印象」とは、その人が持つ本来の魅力や本質とは全く違うが、かくも大事なものだ。

 ミナミちゃんの「第一印象」は、これまた可笑しなもので、「海外の人の様だ。」と思った。日本人だから礼儀はわきまえているし、話す言葉も丁寧なのだけれども、何かもうちょっと、普通の同じ世代の日本人をは違う「個」を感じた。後で知ったのだが、彼は10歳までアメリカで育ったらしい。彼が発していた独特の「個」は、そこの表れだったのだろう。
 とにかく彼から受けた印象は、礼儀正しく、ポジティブなものだった。「いい奴だよね。」と思わせるものだった。メンバーに誘うには、これがあれば十分だ。悪い面はこれから知っていこうじゃないか。イヤでも知っていくコトになるだろうし。
 
 ミナミちゃんの英語はネイティブと同じだ。オレのブロークン・イングリッシュとは比べ物にならない。彼の英語力も、重要なオプションの一つだった。Ken Band には Serge がいる。大抵の場合 Ken Band の物事は、英語で進行される。まぁ Colin がいたというのもあるのだが…。
 彼の英語力を持ってすれば、物事の進行する際のやり方を今までと変えることなく、すんなりと入り込める。それどころか、今まで比較的置いてきぼりの憂き目に会っていたガンちゃんの助けにもなる。肝心な場面でメンバー全員と完璧な意思の疎通ができる。まぁ全く英語が話せなくても全然構わないのだけれど、やはりミナミちゃんの英語力は大きなオプションだった。

 最近、連日スタジオに入って、まず今ある曲をミナミちゃんと合わせている。ギター・プレイの方はそりゃ、kemuri での10年に亘る実績が物語る通りだ。彼のギター・プレイは Ken Band の新しい可能性だ。
 興味深いのが、先にも述べた通り、人柄をそんなに良く知っていたワケではない。今正に、スタジオでの時間のちょっとした会話や、振る舞い、顔付きでお互いの本性を掴んでいってる最中だ。オレにとってミナミちゃんは、非常に「いじり甲斐」があるキャラだ。愛嬌がある。
 ご存知の通り、オレのライブの進め方は非常にユルい。ステージ上でメンバーとのジョークを楽しむし、ガンちゃんに至ってはいじり倒してる。そんなオレは、kemuri で発揮する機会がなかったミナミちゃんの個性を曝け出す自信がある。kemuri の時のお客さんが偶然観たら唖然とするくらいの状況は作りたい。ガッカリされないといいね、ミナミちゃん。

 真面目な話、この加入がお互いにとって良いコトなのか、悪いコトなのか、そんなコトは分からない。
 しかしオレには信念がある。
 新しく物事に取り組む時は、自分で良いコトに「していく」んだ。自分でそう信じてなきゃ、誰も導いてはくれない。結果など、白でも黒でもどっちでもいい。ただ、白なら白、黒なら黒を受け入れて、与えられた中で満喫する。結果的に上手く行けば、「そりゃ良かった」。上手く行かなかったら、「上手く行かなかったな」、たったそれだけでいいんだ。
 実はこういった思考が自分自身をポジティブにし、リラックスさせ、思わぬ力を発揮させるもんなのだ。
 もちろんミナミちゃんと組んで、上手く行くにこしたことはない。しかし、もし上手く行かなくても、オレは落胆しない。それはそうしたもんなのだ。オレは誰と組むコトも恐れない。どんな結果が出ようと恐れない。
 よって今は、良いものにして行くコトしか考えていない。

 さて、ショート・ツアーに出よう。ショート・ツアーと言えるほどのツアーでもないのだが…やっぱり、人が一人入れ替わるだけで、バンドはガラリと変わる。それをオレ自身、Ken Band 自身が確かめるライブがしたい。
 3月下旬から、熊谷、水戸、そして東京で3本、計5本のツアーだ。ファイナルとして4月4日、今春に再稼動する懐かしの赤坂 Blitz で演る。タイトルは「Going South ツアー」、関東近郊で演るのに何故このタイトル?推して知るべし、もちろんダジャレなのだが、ライブに来てくれれば「必要以上に」答える。

 皆さんにも是非、その答えを「聴きに」来て頂きたい。



「富士山を背に2008年の大いなる展望を…持ってないオレ」




「言論の自由」

 アメリカ大統領の予備選がメガ・チューズデーでも決着つかず、いよいよ混戦になってきた。

 しかしアメリカの大統領選挙はおもしろい…というより、興味深い。
 今ちょっとした「オバマ・ブーム」らしい。あるアメリカの報道記者によると、「ちょっとした失言一つでこのブームは崩れる可能性がある」らしい。おもしろいよね。アメリカは言わずもがな、世界一の大国だ。そこの大統領が「ブーム」で選ばれるなんて。
 まぁ人民による投票で選ばれる国の指導者には人気者でなければなれなくて不思議はないのだが、アメリカの大統領選のキャンペーンは、政策や指導力よりも何よりも人気取り優先の場だ。
 決着するその日まで、そこに必死になるのが、アメリカの選挙なのだ。

 しかし思うのだが、インターネットがこれほどにまで普及した現代、全く予測のつかない事態が発生するはずだ。全くノー・マークだったところから思わぬ火の手が上がるはずだ。正確な民意を推測するのは、恐らく困難だろう。選挙対策もしづらかろう。
 結果として候補者は、先述の記者の報道の通り、「失言をしないように」最大限の配慮をするのだ。そんな的外れな部分に力を注ぐ討論会や演説の、一体どこに正義や情熱があるのだろう?
 批判ではなく、純粋に興味深くて不思議でならないのだ。

 そして更に思うのだが、最早「言論の自由」は憲法で保障はされているものの、「それを行使できない」時代になってきているのだ。

 先日日本でも、女性シンガーの「35歳になると羊水が腐る」発言がインターネットで話題となり、テレビで謝罪するという事態が起きた。女性の体のメディカルな部分などにはもちろん明るくないので控えるが、まぁ恐らくそのシンガーの浅知恵だったのか、もしくは暴走だったのか…。
 ここでも興味深いのが、「インターネットでの批判がテレビでの謝罪にまで繋がる」、そして「活動自粛にまでと発展する」という事実。

 公の場で発言する人間は「言論の自由の定義が変わったコトをキチンと認識しなければならない」時代になった、というコトか。

 歯に衣着せぬ発言が人気者になる時代は、もう昔の話になってしまったのだろうか。時代が望んでいないのだろうか。
 寂しい気がするのは、オレだけじゃないはずだ。




「楓太通信」

 2歳5ヶ月になった。「もしかしたら…反抗期か?」という様な動きもみせている。まぁ前からそうなのだが、着替え一つ満足にさせてくれない。暴れて暴れて、ボタンの一つも留めさせてくれやしない。機嫌が悪いと、ゴハンも食べない。しかし持っていき方一つで急に食べだす。楽しくも大変な時期が来たようだ。

 おもしろいもんで、やはり男の子だからだろうか、戦隊モノに夢中だ。一日中「ボーケンジャー、トーーーウッ!」と叫んでる。横山健、38歳、もちろん戦隊モノの趣味はない。楓太が自発的に好きになったのだ。オレは格闘技を観るのが好きなのだが、楓太は全然好きではなかった。それが最近「ヤーッ!ヤーッ!」とパンチの真似事をするようになった。そうだ、楓太、それでいいんだ。男の子だ。
 
 ただ、時々暴力を振るうようにもなった。怒ってミニカーか何かで、オレを叩いたりする。ガキは加減を知らないから、コレがヒットすると結構痛いのだ。オレは前々から、そんな日が来たらオレはどう対応するんだろう、そんな心配をしてた。その答えは…平手打ちだ。手が悪い時は手を、足が悪い時は足を、「ピシャーン」とひっ叩く。体罰については世論でも是非が議論されているが、オレは自分の子には、やはり体罰をする男だった。「親が叩くと人を叩く子供になる」という意見、「親が叩かないから人の痛みが分からない子になる」という意見、どっちも正論だろう。
 オレの場合、考えてる暇もなく手が出てた。こんなコト綺麗事じゃないんだな、改めてそう思った。…でも口で言ったってまだ分かりゃしないんだし、小さな時から自分で痛い思いをするコトは、そんなに悪いコトではないと思う。あくまでもオレの子、楓太の場合は。しかし、その叩く手に愛情がなければいけない。気持ちに愛情がなきゃいけない。そうでなければ、オレは叩かない。
 どんなに愛情があろうが、体罰には変わりはない…しかし先述の信念の話と同様、迷わず取り組めば結果はどうなろうと、オレは後悔はしない。

 お陰さまで、随分といろいろ喋るようになってきた。「おいしい」、「怖い」、「いてぇ」、「イヤじゃ」、バリエーションが増えてきた。
 以前バッキーと言っていたミッキー・マウスも、今では「ビッキー・マウス」にまで近づいてきた。もちろんそんなにハッキリ発音できるワケじゃない。親以外の人が聞いたら「ビッキーバウシュ」だが。セサミ・ストリートのキャラクターの名前は一通り言える。ただいまだに「クッキー・モンスター」だけはデス・メタルな声で「ダッチューーー」と呼ぶ。
 デス・メタルといえば、ガイコツ。ガイコツを見ると、これまたデスな声で「ワ・ハ・ハ・ハ!」と言う。コレはガイコツに限らず、一般的に邪悪(evil)とされているものに対しては全般的にワハハハと呼ぶ。恐らく Ozzy か Metallica あたりに起因しているものと思われるが…真相は定かではない。
 そんなオレと楓太が最近ノリノリなのが、Dio。「Holy Diver」でエア・ギターして、二人で「ホーリダイバッ!ワ・ハ・ハ・ハーーーッ!」と歌いながら、頭をガンガン振る。将来有望だ。

 あー、可愛いなぁ。どれくらい可愛いかって?例えるなら、1秒間に2倍に膨れ上がる物体の様なものだ。2秒後には4倍、3秒後には8倍、4秒後には16倍…、10秒後には1024倍に、あ、もういいですか?つまり宇宙の成長の仕方と同じっちゅーワケだ。
 でも光陰矢のごとし、こんな時期はすぐに過ぎ去っちゃうんだろうなぁ。

 なぁ楓太、着替えが嫌い、お風呂が嫌い、歯磨きが嫌い、ドライヤーも嫌い。いつになったらおとなしくさせてくれるんでぇ?

 いつになったらお野菜食べるん?

 いつになったらウンチ出たコトを自己申告するん?

 いつまでもそのままでも、全然構わんのんじゃけどなぁ。

 いや、やっぱ困るなぁ、ちょっとは成長してくれんとな。

 でも…今のままでもいいなぁ。

 でも…そんなワケにはいかんがなぁ。

 お前だって成長したいよなぁ。

 うーん、パパ君困るがな。




「雑感」

 前回も書いたが、武道館、最高の夜だった。
 今回も武道館の話をもっとしたかったが、何かがひっかかってやめた。
 
 オレのバイオリズムは狂い始めた。
 何かに塞がれている。
 前は抑えられた気持ちが、今は抑えられない。

 自分の気持ちを100%以上吐露した文章(「独白」と名付けた)を書いてみたが、載せるのを思いとどまった。

 何のせいでもなく自然のサイクルなんだ、と思うようにしている。
 人間誰しも、何の仕事をしていても、生きてる以上誰もが抱える閉塞感なんだ、と思うようにしている。
 オレだけ感じる特別なコトじゃないんだ、と思うようにしている。

 トンネルの出口は見えてる。
 でもどのくらいの距離か分からない。

 武道館以降、そんな毎日だ。

 まぁいい。
 こんなコトの愚痴をたれる場所があるだけ、オレは恵まれてるのかもしれない。



2008.2.14



「追記」

オレは事の詳細を皆さんには話さないでおこう、と思った。
 何故なら、二者が係わる話なら、必ず「二つのストーリー」があるから。
 自分のコラムに於いては、「自分の感情を交えずに、冷静に事実のみを伝える」コトに徹した。

 しかし mixi に於いて、コリンからメッセージが放たれ、その文章には「自分は悪くない、健の一方的な仕業だ」と、自分を正当化する意図が見れた。
 
 これはフェアーじゃない。
 取り下げるように頼んだが、どうやらコリンは取り下げる意思はないらしい。
 おそらく mixi を読んだであろう人からの感情的なメールも、オレの元に届き始めた。

 なのでオレもつくづくカッコ悪いコトだとは思うが、自分の身を守るために、オレ側の話をさせてもらう。
 説明を求める人達に届くように、説明しよう。

 
 コリンはクビにした。
 オレが決めて、オレが伝えた。
 他の二人にもオレが気持ちを伝えると、「健の決定なら」と承知してくれた。

 理由は、4年間同じバンド仲間としてプレイしてきて、性格と音楽性の不一致が明らかになってきた。
 恐らくコリンは感じていなかったと思うが…残りの3人は、それをハッキリと感じてた。
 そしてこれ以上一緒にツアーに出たりするのは難しい、と判断したからだ。
 コリンはバンド・ミーティングを主張したが、Ken Band はオレのバンドだ。
 バンド・ミーティングはこの場合、必要なかった。
 バンドではあるけれども、オレは明らかなリーダーだからだ。
 仮にしたとしても、恐らく他の二人からもオレと同じ意見が出たであろう。

 まぁこればかりは、「性格」なんてモンをぶら下げて生きてる人間なのだから、しょうがない。
 性格が合わない者同士が無理矢理一つのコトをやってたって、良いものになるワケがない。

 それをハッキリとオレが感じたのが「Third Time's A Charm ツアー」の終わりかけの頃だった。
 しかしステージの上では少なくとも良い時間を過ごしたい、オレはそう思って毎晩のライブをコリンと共に楽しんだ。
 これは嘘じゃない。
 毎晩のライブは楽しかった。

 コリンが皆さんに愛されているのは、よく知ってる。
 Ken Band の重要なパートを占めていることも、よく知ってる。
 下手したら「Ken Yokoyama」なのに、アグレッシブにプレイするコリンの姿を観に来ていた人がいることも、ちゃんと承知している。
 オレだって、コリンはカッコ良いギター・プレーヤーだと思う。
 しかし…それとバンドの現実とには、少しのギャップがある。

 オレは気持ちを決めていたが、すぐに行動に移すワケにはいかなかった。
 武道館までの数本、決まっているライブは、キチンと演らなければならない。
 コリンの性格を考えた…彼なら「武道館が終わったら辞めてくれ」と話したら、恐らく「今すぐにでも辞める」と言い出しかねない。
 もしそうなったら、その被害は甚大だ。
 綺麗事じゃ済まない。
 なので武道館公演が終わって1週間後、話をしに行った。

 会って「Ken Band を離れてくれ」と切り出した。
 コリンは納得しなかった。
 何を言っても納得してくれるワケがない。
 彼にとっては突然のクビの通告なのだから。
 それから誠心誠意、オレの本音を話しても、コリンは辞めるコトを納得してはくれなかった…が、「絶対にイヤだ」と言わなかったコトもまた事実だ。
 
 それから後日、どう発表するかの話をした。
 コリンはどうしたら良いのか分からない様子だったので、オレは「どう言ってもらいたい?」と訊いた。
 すると送られてきた文章がこれだ。

 「It was a VERY HARD decision to make, because I REALLY DID NOT WANT TO LEAVE. But I left the band because I wanted to spend more time working on my band U.K.L and i also need to spend more time at home with my family. I want to tell my fans, and all the kids who look forward to seeing me play live, that i am very sorry if they feel disappointed because i am not there anymore. I dont want them to feel disappointed, because i feel sad too, and i am really going to miss them. But i look forward to seeing them at U.K.L's shows. And I ask them to please continue to show me support by supporting U.K.L.」

 これがコリンの mixi に於ける、「『何らかの事情』で省かれてしまった、僕からのメッセージ」だ。
 コリンはオレに、この文章の掲載を望んだ。
 
 実は、オレはこの最初の大文字で書かれた部分が、真実ではないと思った。
 だから載せなかった。

 どういうコトかと言うと…話し合いをした時も、文面に於いても、コリンは「Ken Band を去りたくない」という態度を示している。
 しかし、事実、そうじゃなかったというコトを、オレは周りの人を通じて聞いていた。

 かなりデリケートな話だし…もう一度、二者が係わることには、必ず「2つのストーリー」があるというコトを念頭において解釈してもらいたい。
 
 コリンはオレに対しては「Ken Band がメイン・バンドで、U.K.L.は趣味のバンドだ」と、話していた。
 しかし U.K.L.の関係者には、彼は全く逆のことを言っていた。
 「Ken Band は金を稼ぐためにやっている」とも受けとれる発言も耳に入ってきた。
 生活がかかってりゃそれは辞めさせられたら、たまったもんじゃない。
 …でもコレはバンドだ。アルバイトじゃない。
 そんな気持ちでバンドに居座られる方もたまったもんじゃない。
 嘘だと思いたい気持ちもあったが…残念ながら同じ様な話を複数の方面から聞いた。
 気持ちが良いワケない。
 事実コリンは Pop Punk よりもハードコアが好きな男だ。
 よく冗談でオレの曲をバカにされたが、まぁ趣味の問題だからな、とも思って黙っていた。
 しかし、繰り返しになるが、音楽性もあまり好きではない、性格も合わないとなると、オレのバンドにいてもらう意味は?
 辞めてもらった方がお互いのためじゃないのか?

 これが「オレ側のストーリー」だ。

 
 コリンの話と食い違う点もあるだろうが、それは事実がどうのこうのではなく、オレとコリンの気持ちの食い違いそのものだ。
 どっちを信じても構わないし、どちらを信じなくても構わない。
 読む人それぞれがドラマを作れば、それでいいんだと思う。

 今は敢えて言おう。
 今後のコリンと U.K.L.を応援してやって欲しい。

 そしてオレが説明しなかったせいで心配や混乱をさせてしまった方々に対して、謝罪したい。
 申し訳ない。


 繰り返しになるが、コラムに於いては「自分の感情を交えずに、冷静に事実のみを伝えた」。
 本当はこんなコトしたくなかった。
 本当はこんなコト書きたくなかった。
 こんなネットでの舌戦など、屈辱の極みだ。

 聞きたくなかった方々も大勢いるとは思うが、こんな話を聞かせてしまって申し訳ない。
 
 オレからの説明は、これでおしまいにしたいと思う。


                         
2008.2.15 AM3:30