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養子にも行けない障害児たちの現状

 障害児を里子として引き取る家庭は年間10人余りに過ぎない。障害児という理由で毎年捨てられている子供は1000人以上に及ぶが、そのほとんどが米国、オーストラリア、スウェーデンなどに送られている。2000年1年間、国内で里子として引き取られた障害児は18人であることに比べ、外国ではその35倍の634人だった。1999年も国内で引き取られた障害児は14人、外国ではその58倍の825人だった。昨年6月末現在、外国に里子に出された障害児は米国1149人、オーストラリア76人、スウェーデン74人、ノルウェー69人と1558人だ。

 国内で障害児を里子として引き取る件数が他に比べてはるかに少ないのは、障害児に対する社会的な偏見が最も大きな理由だが、障害児を育てるためにかかる医療費が高い上に、リハビリや治療施設が整っていないことも主な原因だと分析されている。

 大韓社会福祉会の姜永任(カン・ヨンイム/52)国内里子部長は「障害児を里子として引き取って欲しいと勧めても、医療費の負担や他人の視線のために大部分首を横に振る」とし、「仕方なく外国に送るしかない」と話す。

 専門家は障害児が国内で里子として引き取られるためには治療やリハビリ施設の拡充と医療費の全額支援のような画期的な対策が必要だと指摘している。

 韓国里子広報会のハン・ヒョンヒ会長は「収容施設にいる障害児は医療費全額を国庫が支援している」とし、「障害児を引き取った家庭でも同様に対処すべき」とした。

 保健福祉部はこれによって9日、国内で障害児を引き取る家庭が増えるよう、今年から養育費を月20万ウォンから50万ウォンに引き上げ、医療費の支援規模も年間40万ウォンから120万ウォンに増やすことにしたと明らかにした。

金東燮(キム・ドンソプ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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