岡山放送局

2008年2月15日 9時55分更新

市立備前病院の外科医引き揚げ


全国的に自治体の病院の医師不足が指摘される中、岡山大学は備前市の市立備前病院に派遣している常勤の外科の医師3人を引き揚げることになりました。

これは備前市の担当者が14日に記者会見して明らかにしたものです。

市によりますと、備前病院にはこれまで岡山大学病院から消化器の病気が専門の医師3人が常勤で派遣されていました。

しかしここ数年、全身麻酔による外科手術の数が岡山大学病院が求める年間100例の半数にも達しない状況が続いていて、大学では先月備前市に対し来月末で3人の外科医師を引き揚げると通告してきたということです。

これによって、備前病院では消化器の病気の開腹手術や、交通事故などで内蔵を損傷した人の緊急手術ができなくなりますが、備前市では、同じ市内にある吉永病院や近隣の自治体の病院と連携をとって対応したいとしています。

備前病院は外科や内科それに整形外科や脳神経外科など24の診療科がある備前市で最大の病院で、市では「医師の引き揚げは残念だが、東備地域の中核の病院として医療の質を落とさないようにしていきたい」と話しています。