阪和自動車道のみなべインターチェンジ(IC)―南紀田辺IC間(5・8キロ)が11日開通し、同区間と、接続する田辺西バイパスの一部(0・6キロ)の開通を祝う式典が開かれた。阪和道が南伸するのは2003年12月に御坊IC―みなべIC間が開通して以来4年ぶり。 祝賀式には冬柴鉄三国土交通相や西日本高速道路の石田孝会長、仁坂吉伸知事、地元選出の国会議員らが参加した。石田会長は「予定より5カ月ほど早く開通することができた。今後は海南から吉備に向けての4車線化に全力投球をする」とあいさつ。仁坂知事は「開通というチャンスを生かして、県や地域をもっと発展させるように努力したい。紀伊半島がぐるっと高速道路でつながるように事業化をお願いしたい」と話した。 祝賀式では、真砂充敏田辺市長の発声で万歳三唱したほか、参加者が地元小学生らと一緒に風船を飛ばすなどして開通を祝った。「余るはずない」道路特定財源で国交相 冬柴国土交通相は祝賀式のあいさつで、政府・与党が昨年12月に閣議決定した「道路特定財源の見直しに関する具体策」について触れ「『余れば一般財源に』としているが余るはずがない。地方に行けば道路が必要なのが分かる」と強調した。 さらに「通行量が望めないところに道路を造る必要がないという人がいるが『いっぺん走ってみろ』と申し上げたい。特定財源がなくなることになると道路整備は不可能になりかねない」と述べた。 また、今後の具体的な道路整備の姿を示す中期計画について「すさみ町までは国直轄事業で造ろうと頑張っているところ。残りについては近々発表される中期計画で、早急に整備をすることが書かれるだろう」と、紀伊半島を周回する高速道路の整備に前向きな考えを示した。