大阪放送局

2008年2月15日 10時24分更新

阪南市立病院 外来で存続へ


医師不足のため今年4月から入院患者の受け入れを休止することになり存続が危ぶまれていた大阪・阪南市の「阪南市立病院」について、市は外来診療だけで病院の運営を続けていく方針を固めました。

阪南市立病院では和歌山県立医科大学から派遣されていた常勤の医師11人のうち7人が来月末に退職し極端な医師不足に陥ることから、4月からは入院患者の受け入れを休止することになっています。さらに、病院を経営する阪南市は病院を存続させるかどうかについても検討を進めてきました。
関係者によりますと検討の結果、外来の診療だけでも続けて欲しいという市民の声が根強いことや、国が今後、公立病院を財政支援する方針を打ち出していることなどから、阪南市は外来だけで病院の運営を続けていく方針を固めたということです。
しかし、現在9つある診療科のうち小児科と歯科口腔外科、それに胃腸科の3つは診療を続けますが、ほかの6つの科は医師が確保されておらず閉鎖される可能性もあるということです。
阪南市立病院は毎年赤字経営が続いて市の財政を圧迫し、今年度の赤字も10億円にのぼる見込みですが、入院の受け入れを取りやめることで赤字額はさらに増加するおそれがあります。