県医療審議会が14日、青森市で開かれ、県保健医療計画の記載事項について審議、ドクターヘリは県立中央病院を中心に運航する方針を了承した。ただ審議の過程で関係者の意見が分かれ、議論が長引いたこともあって、委員からは「関係者が協力し、心を一つに取り組んでほしい」「県民に納得してもらえる説明を」といった注文も付いた。
年度末の策定を目指し現在、抜本的な見直しが進められている県保健医療計画は、2008年度からの5カ年計画。疾病・事業ごとの医療体制や高度救命救急センター、ドクターヘリについての考え方、医療従事者確保方針などが明記される。
中でもドクターヘリでは配備先などをめぐり意見が分かれたが、救急・災害医療対策協、県医療審医療計画部会などの審議を経て、運航ルール作りと関係機関の協力態勢の構築を前提に「県病を中心とした運航」とすることで、一定の結論をみた。
県医療審議会もこの方針を了承。ただ、委員からは「南部と津軽の綱引きのように受け取られることは、あってはならない」とこれまでの議論の進め方に注文も。同審議会会長の佐々木義樓県医師会長は「議論を詰めなければいけないことが多々ある。運航基準などをしっかり決め、もう一度運航について話した方が県民にも納得していただけると思う」と述べ、ルール作りについての協議を早急に進め、県民にも十分な説明を求めた。
これ以外では、佐々木会長が「津軽の2次救急がうまくいっていない。スムーズにいくように県は汗をかいてほしい」と要望した。
今後、この意見を反映した計画素案を基に県医師会や市町村など関係機関、県民から意見聴取。県医療審計画部会で最終的な計画案を策定し、医療審で計画案の諮問、答申をする予定。