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出産受け入れ制限、一部解除の方向 飯田市立病院

2月15日(金)

 飯田市立病院は14日、4月から新たに産婦人科に常勤医師1人が着任するめどが立ったことを明らかにした。同病院は産婦人科医の減少に伴い、4月から里帰り出産と地域外在住者の出産受け入れを原則中止する方針を決めていたが、今回の医師増に伴い、受け入れ制限を一部解除する方向で検討を始める。

 同病院によると、信大医学部(松本市)産科婦人科学教室から今月上旬、医師派遣の連絡を受けたという。同病院には現在、常勤の産婦人科医が5人いるが、うち1人が4月から別の科に移り、別の1人も退職して非常勤となる見通し。今回の派遣を含め、4月以降の産婦人科の常勤医師は4人となる。

 同病院は近く、院内組織の「産科プロジェクト」で受け入れ制限をどこまで解除できるか検討。その上で、飯田下伊那地方の医療関係者や行政でつくる「産科問題懇談会」に方針を説明する。

 千賀脩院長は「助産師外来の拡充などで医師の負担を軽減しつつ、地域の拠点病院として(出産を)なるべく受け入れていく方向で検討したい」と話している。