中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

脳卒中患者 治療から介護まで効率よく 飛騨「連携パス」4月から運用へ

2008年2月15日 朝刊

 岐阜県飛騨地域の病院や診療所、介護・福祉施設などが、脳卒中患者一人一人の治療情報を共有して医療・介護サービスの向上を目指す「脳卒中医療連携パス」を構築する。医療機関の地域連携は各地で進んでいるが、介護や福祉関連施設も加えた包括的な連携は全国的にも珍しい。3月から試験運用を始め、4月からの導入を目指す。

 パスは「クリティカルパス」の略で、治療や看護、リハビリなどを時間の流れに沿ってまとめた治療計画書。当面は高山市と飛騨市、白川村の8病院と104診療所、5老人保健施設、11介護福祉施設、37介護支援事業所などが参加する。16日に高山市で運用に向けての説明会がある。

 パスには治療開始から終了、リハビリまですべての段階で患者の状況を書き、病院から診療所のかかりつけ医、ケアマネジャーらが順に申し送る。退院した患者の受け入れ先となる介護施設や各家庭で、ケアマネジャーらが患者のリハビリや介護に役立てるのに利用。患者の治療履歴を踏まえ、きめ細かいサービスにつなげる。対象を脳卒中の患者に絞ったのは、飛騨地方での発症率が高い上、治療からリハビリまでの連携が不可欠なため。広い飛騨地方で、限られた医療資源を有効に生かそうと、岐阜県飛騨保健所が中心となり、昨年2月からパス構築に向けて話し合いを重ねてきた。

 

この記事を印刷する

広告