公立米内沢病院、職員大幅削減へ 医師不足で診療体制縮小医師不足による経営難に陥っている北秋田市の公立米内沢総合病院が、大幅な職員削減に踏み切ることになった。病院を運営する北秋田市上小阿仁村病院組合は14日、新年度の診療規模縮小を理由に、3月末までに31人の希望退職者を募る方針を決定した。希望者が少ない場合、民間企業の解雇に当たる分限免職の可能性も浮上しており、病院職員らは不安を募らせている。同病院の現在の常勤医師は6人。2001年には17人いたが、開業などを理由に相次いで退職した。医師不足のため、本年度当初は3病棟187病床だった診療体制を、新年度は2病棟125病床に縮小し、医師を除き147人いる職員を、102人に減らす職員削減案を固めた。 削減予定の45人のうち、1月末までに14人が勧奨退職に応じており、看護師や准看護師、臨床検査技師ら計31人の希望退職を募ることになった。 同病院では、医師不足で患者数が減少し、収益が悪化するという悪循環が続く。2007年度も約4億2000万円の赤字となる見通しだ。病院組合管理者の岸部陞・北秋田市長は同日、「患者も収入も減っているのに、職員数が多すぎる」と指摘。3月末時点で退職希望者が少ない場合は「やりたくはないが、(免職の)可能性もある」と述べた。 職員削減方針に対し、病院労働組合の石崎政美執行委員長は「看護師をはじめ、職員は現在も残業続きの状況。労働環境はさらに悪化する」と反発しており、管理者側に再考を求める考えだ。
2008年02月14日木曜日
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