アイ社株8億円、海外う回売却?――榎本氏関連の法人に渡る2008/02/14配信
IT(情報技術)関連企業「アイ・シー・エフ」(現オーベン、東京)の企業買収を巡る不正株式交換事件で、買収先企業の広告会社「大阪第一企画」(大阪市)に新規発行された約8億円相当のアイ社株が、ライブドア元取締役でアイ社最高戦略顧問だった榎本大輔氏(36)関連の海外の投資会社に渡った後、市場で売却されていたことが14日、大阪府警の調べで分かった。府警はこうした経緯が、不正な株取引が発覚しにくくするための工作だった可能性もあるとみて、榎本氏からも事情を聴く方針。
調べによると、この投資会社は英領バージン諸島に設立・登記された「アルタリンク投資会社」。現在、休眠状態だが、榎本氏が中心になって設立し、運営に関与していたという。 アイ社は2005年2月、大阪第一企画の全発行済み株式1600株を取得すると同時に、約8億円相当のアイ社の新株2365株を大阪第一企画に発行して同社を買収。大阪第一企画の元社長はアイ社株を受け取ったが、その際、株の名義をアルタ社に変更する旨の英語文書に署名。株の事実上の保有者は榎本氏に移った。 一方、この時点で大阪第一企画はパチンコ情報提供会社「梁山泊」(大阪市)の実質的経営者、豊臣春国容疑者(57)が実質的に運営を支配しており、榎本氏は譲り受けたアイ社株の代金約8億円を豊臣容疑者に支払ったという。豊臣容疑者から大阪第一企画に支払われたのは4500万円の買収代金と約1億円の架空の取引代金だけで、最終的に豊臣容疑者は約5億8000万円の利益を手にしていた。
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