「週刊女性記者はストーカー」 柳美里がサイトでケンカ売る長男虐待騒ぎを起こした芥川賞作家の柳美里さん(39)が、今度は公式サイトの日記で、「週刊女性」の記者に猛烈に怒っている。柳さんの長男(8つ)を追い掛け回そうとしたとして、実名を出し「ストーカー」だと決め付けたのだ。週刊誌側は、対応を検討中としているが、一方的な宣戦布告に困惑している様子だ。 「お前を虐待すんぞ、コノヤロー!!」柳美里さんの公式サイトのページ 柳美里さんは、公式サイトのページ「柳美里の今日のできごと」の2008年2月4日付日記で、長男を「嘘つき」呼ばわりし、8時間もひっぱたきまくり、学校を休ませた、などと告白。地元の児童相談所が虐待の可能性があると自宅に児童福祉司を派遣し、柳さんがその後の日記で「広義な解釈で『フィクション』」と釈明する騒ぎになっていた。 ところが、今度は、この虐待騒ぎを取材しようとした「週刊女性」の新人男性記者に対し、ひっぱたきかねないばかりの剣幕で切れたのだ。 まず、2月13日の日記で、新人記者が昼間から自宅の前にいたとして、「さっき、ダダが『週刊女性』の編集者に名刺を渡されて『虐待の事実は? あのメガネをかけている男性は?』と質問されたそうです」と紹介。そのうえで、この新人記者に対し、柳さんは、自分の日記や本を読んでから取材依頼をしろと日記上で叱りつけ、 「お前を虐待すんぞ、コノヤロー!!」 と宣戦布告した。 そして、同じ日の日記に、名刺の写真を貼り付け、「週刊女性」を発行する主婦と生活社のサイトのうち、新人記者の顔写真が載っているページのアドレスまで表示。そして、「親の顔が見たい(いったい、どんな教育を受けたんでしょうか?)」などと揶揄した。 新人記者への罵倒は、14日も続き、長男に近寄ろうとしたとして、そのことについて特に怒りを爆発させた。 「卑劣極まりないだろ? おいらの長期不在中に、息子をつけまわすなんて……」 そして、新人記者に対し、「ストーカーってゆーんだよ!」と言い放った。 なお、柳さんは13日の日記で、サイトが100万ページビューを越えたことを明らかにした。 週刊女性側は戸惑い隠せず一方、週刊女性側は、吹っかけられたケンカに応戦するのだろうか。 週刊女性の太田裕子編集長は、J-CASTニュースの取材に応じ、次のように今後の対応を説明した。 「今までこのようなことをされたことがありませんので、正直、驚きました。しかし、こちらから、日記の部分を削除して下さい、困ります、などと申し上げることは、今は考えていません。対応については、まだ検討中です」 ネットから紙媒体への反撃という慣れない事態に戸惑う様子がうかがわれたが、しばらくは静観する構えのようだ。 取材方法に問題がなかったどうか聞くと、太田編集長は 「記者に確認しましたが、名刺が残っていることから分かる通り、きちんとあいさつして、きちんと取材したということです。家には行きましたが、柳さんが不在だったので、お手伝いさんの女性に名刺を渡しました。家の前で24時間監視したわけではなく、通常の取材活動の範囲内と考えています」 と答えた。 長男への取材については、「まだ記者から十分に報告を受けていませんが、息子さんに虐待の有無を聞くようなものではなかったと思います。小学校の校門まで行ったとしても、様子を見ていたのではないかと考えています」と釈明している。そして、「有名人のお子さんだからどんな記事にしてもよい、と考えているわけではありません。一般人であり、将来ある身であることから、いろんな問題が起きないか考えながら、デリケートに取材しているつもりです。ですから、息子さんに張り付き、追いかけて、『ストーカー』ととらえられるような行為はしていないと思います」とした。 太田編集長はまた、柳さんの過激な日記内容については、「日記に名刺の写真が載るのは、問題ないと言い切れませんが、いろいろなところで渡すので仕方がありません。ただ、記者の顔写真が見られるようアドレスを載せるのは行き過ぎなのでは」と述べた。主婦と生活社のサイトからは、顔写真が載っているページを削除して対応したという。ストーカーといった表現を名誉毀損などとは考えないかと聞くと、「取材していると気分を害して何らかの行為をする人もいますので、それを一つ一つ訴えるまではしていません。彼女に対しても、具体的に何かアクションをしようとは決まっていません」としたうえで、「個人のことをネット上でとやかく書くのはどうなんでしょうか」と疑問を呈した。 現在は、柳さんへの取材には動いていないといい、今後の取材や記事化については検討中としている。
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