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太陽光発電所:国内最大 2500軒分、大阪・堺に シャープと関電、処分場活用

 国内最大の太陽光発電所を、堺市臨海部の産業廃棄物処分場に設置する計画が進んでいることが分かった。処分場の有効利用策を検討していた大阪府に対し、大手家電メーカーのシャープ(本社・大阪市)と関西電力(同)が、発電所の事業者として参加する意向を伝えた。09年度に完成の予定。

 太陽光発電は地球温暖化対策の新エネルギーとして期待されながら、国内での設置は伸びが鈍化している。官民が環境重視の姿勢を示すことで、太陽光発電の普及の弾みにもなりそうだ。

 関係者によると、堺市西区の埋め立て地「堺第7-3区」(約280ヘクタール)の約20ヘクタールに、発電容量1万キロワットの太陽光発電パネルを設置する。09年度に着工予定。近くの別の埋め立て地に建設するシャープの新液晶工場と同時期の運用開始を目指す。

 土地は、処分場のため大規模な建物を建設できず、地権者の府は無償で貸与できないか検討している。シャープは同社製の太陽電池を供給し、電力は関西電力が購入する。発電規模は、一般住宅の標準的な太陽光発電施設の約2500軒分に相当する。発電そのものは赤字と見られるが、PR効果を見込んだ。

 新工場進出を受け、府とシャープが周辺の環境整備を協議する中、計画が浮上した。同社は太陽電池の生産量が世界1位。国内最大の太陽光発電所は、三重県亀山市の同社液晶工場にある5000キロワット。【久田宏、脇田顕辞】

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 ■ことば

 ◇太陽光発電

 シリコンなどで構成する太陽電池が光を受け、電気を発生させる。発電時に温暖化ガスが発生せず、クリーンな新エネルギーとして注目されるが、夜間は発電できず、日中も発電量が天候に左右されるのが弱点。太陽電池パネルの設置など導入時のコストも課題で、国内の太陽光発電は石油や石炭、天然ガス、水力など自然から直接得られる総エネルギーのうち、03年末で0・04%にとどまる。

毎日新聞 2008年2月14日 大阪夕刊

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