登山家として1月に相次いで南極を訪れ、日本人女性として初めて南極点に到達した続素美代さん(40)と「ビンソンマシフ」(4、897メートル)に登頂、最高齢で7大陸最高峰を制覇した石川富康さん(71)が事前に南極環境保護法に基づく立ち入りの届けを環境省に提出していなかったことが14日、分かった。
帰国後に環境省から指摘を受けた2人は寝耳に水で「全く知らなかった」と困惑。同省は「届け出は日本人の南極での活動を把握するため必要。南極条約議定書に基づく国内法を守ってほしかった」としており、近く2人から事情を聴く。厳重注意処分となりそうだ。
南極環境保護法は観光客の増加などで、環境破壊が進むことを想定して1998年に施行。南極における活動は原則として事前許可の申請か届け出が義務付けられ、無届けでの立ち入りは50万円以下の罰金が定められている。