児童自殺予防 先進地に学ぶ/宜野湾でシンポ
青少年の自殺を防ぐにはどうすればいいのか。学校での自殺予防の取り組みなどについて話し合う公開シンポジウム「いのちと向き合おう―学校教育と自殺予防―」が三日、宜野湾市で開かれた。県内の男性の自殺率は全国で八位(二〇〇五年度)と高く、「青少年段階からの取り組みが必要」と、県臨床心理士会が企画した。
シンポジウムでは、男女共に高い自殺率に悩む秋田県で、小学校高学年に向けて自殺予防の授業をしている秋田大付属教育実践総合センターの小川幸男准教授が、自身の取り組みを実演を交えて語った。「児童を(精神的に)揺さぶり過ぎないよう、自殺者を傷つけないようにすることが大切」など、実践から得たポイントを紹介した。
ほかのパネリストからは、いじめや不登校への対応などで学校教諭の負担が高まる中、児童・生徒に自殺の兆しが見えたとき、スクールカウンセラーらが早期に積極的にかかわる体制づくりの必要性などが指摘された。
同会会長の井村弘子沖縄国際大准教授は「先進的な取り組みを知ってもらうことで、県内の意識が高まれば」と話した。