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【滋賀】産婦人科2医師を派遣 県成人病センターが彦根市立病院に2008年2月14日 県は来年度から、県立成人病センター(守山市)の産婦人科医師を、分娩(ぶんべん)の取り扱いを休止している彦根市立病院に非常勤で派遣する。深刻な産科医不足を背景に、労働者派遣法施行令が昨年末に改正され、医師の派遣が可能になったのを受けての措置。「琵琶湖マザーホスピタル事業」として、来年度の一般会計当初予算案に盛り込んだ。 県によると、センターには四月に産科医二人が配属され、婦人科は医師は四人態勢に。このため二人に協力を求めた結果、週一回ずつ、彦根市立病院で診療支援にあたることになった。 このほか、センターでは、二人の医師を講師に、県内の医師を対象にした研修会を予定。センター内にトレーニングラボを設け、悪性腫瘍(しゅよう)の治療技術の向上に努める。 市立病院の産婦人科は、医師の退職に伴い、現在の常勤医師は一人。昨年三月下旬から分娩の扱いを止めている。今月に入って非常勤医師が一人着任。さらに、助産師が中心となって県内初の院内助産所を開設した。四月以降、六人が分娩を予約しているという。 医師の派遣事業を受けて、赤松信同市立病院長は「夏には、医師による分娩も再開できると期待している。院内助産所と合わせ、月十例程度は扱いたい」としている。 医師の派遣はこれまで、労働者派遣法で原則、禁止されていた。だが、緊急医師確保対策として、同法施行令が改正され、都道府県の「医療対策協議会」で必要と判断された場合、別の医療機関から、医師を派遣することが可能になった。 (本安幸則、築山栄太郎)
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