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02/13-12:41--自主運営断念へ　チボリ・ジャパン取締役会　最終結論また先送り

　倉敷チボリ公園（倉敷市寿町）を運営するチボリ・ジャパン（チ社、坂口正行社長）の取締役会で１２日、土地を所有するクラボウ（大阪市中央区）からの回答が報告され、自主運営を断念せざるを得ない見通しが明らかになった。今後の公園の在り方、会社の存続などは、３月下旬予定の次回取締役会で議論することになり、最終結論はまた先送りされた。　坂口社長は、非公開の取締役会の冒頭、クラボウからは、チ社や他の民間企業に土地を貸す意思はなく、チ社の中核企業として参画する考えもないという回答があったことを報告。「当社が１２月末以降、現在の形で公園を運営することは事実上困難となったと考えざるを得ない」と述べたという。　前回（１月２１日）の取締役会では、今後の枠組みとして①チ社による自主運営②他の民間事業者の自主運営③クラボウに用地を返還し倉敷のまちづくりに合った開発を要請――の３案が、坂口社長から提案された。　①②案に議論の大半の時間を費してきたが、クラボウの回答でこの二つの選択肢は事実上なくなった。　石井正弘知事（チ社会長）と臨んだ終了後の会見で坂口社長は、クラボウに土地を返還し、開発を要請する案が議論の中心になると指摘。　土地を借りている県が返還の意思表示を示すことが、クラボウが開発の検討に入る前提になるとした上で「県が正式な答えを出すには、チ社が公園をどこまでどうするか決めないとできない」と強調した。　会社の存廃については「公園をどのような姿で残すかに左右される」とし、公的支援打ち切り後の公園の運営形態を決めるのが先と主張。今後、事前に取締役を個別に訪ねてチ社の考えを説明した後、３月下旬予定の次回取締役会で議論するという。　倉敷市に主体的運営を断られてから、４回目の取締役会となるが「県、倉敷市、株主のそれぞれの思いがある。たくさんのお金が入っており、多数決ではなく、最終的には満場一致で持っていきたいと思っている」と議論を尽くす必要性を強調した。　一方、石井知事は、土地返還について「まずはチ社で方向性を打ち出し、それを受けて土地の賃貸のことを考える」と述べた。議論の行方については「３月がデッドラインと皆さん認識している。満場一致が望ましいが、次の取締役会で結論が出るものと受け止めている」と淡々と話した。　古市健三倉敷市長（チ社取締役）は「一部の取締役から坂口社長に対し『新たな公的支援を探るべきではないか』という発言があったが、具体的提案はなかった。本市としてはこれまで申し上げているように新たな税金の投入は考えていない」とコメントを発表。　また、秋山正倉敷市議会議長（同）は「公園存続の熱い思いだけが一人歩きし、チ社の今後の方向性を示すという本来の使命からは逸脱している感じがした。結論が１カ月先送りされるごとに５千万円に上る県民の血税が累損に組み込まれていることを真しに受け止めて議論する必要がある」とした。