佐賀放送局

2008年2月13日 20時21分更新

産科選ぶ研修医1人のみ


産婦人科の医師不足が指摘される中、佐賀大学医学部附属病院で臨床研修を来月終える28人の医師のうち専門として産婦人科を選んだ人は1人にとどまっていることがわかりました。

国家試験に合格した医師が2年間、医療現場で基礎的な臨床を学ぶ研修を義務づけた制度が平成16年度から導入されています。
佐賀大学医学部附属病院によりますと佐賀大学医学部附属病院で臨床研修を受け来月で2年間の研修を終える医師は28人いますが、専門として産婦人科を選んだ人は1人にとどまっています。
佐賀大学医学部附属病院で臨床研修を終えた医師は、▼おととしは44人▼去年は40人いましたが産婦人科を選んだ人は1人もいませんでした。
出産を扱う県内の地域の病院では佐賀大学から医師の派遣を受けているところもあるため、佐賀県では今後、産婦人科の医師を確保できない地域の病院が出てくるとみています。
佐賀大学医学部附属病院では「裁判に訴えられることが多いことなどを背景に産婦人科医を選ぶ医師が少なくなってきているのではないか。今後は、地域の病院だけでなく大学病院でも産婦人科の医師を確保するのが難しくなるおそれがある」と話しています。