
28日22時成田発のエールフランスでパリに向かう。
空港で出発案内を見たら、後ろにホノルル便があるだけ。なので年末の出国ラッシュの時期ではあるが、空港はガラガラ。
ところでこのフライト、パリの到着時間を調整するためであろう、飛行時間が14時間以上とやたらに長い。日本発の時間がちょうどおねんねタイムなのがせめてもの救いである。
ということで、朝の5時前にパリ着。
入国審査でパスポートにスタンプを押してくれない。こんなことでいいのか?
空港で少し時間を潰し、バスでモンパルナスに着いたのが8時過ぎ。
暗い。真っ暗だ。
自分の時計の時差修正を間違えたかと思ったが、そんなことはない。
何軒かのカフェの明かりが灯っているが、人通りは少ない。何かおかしくないか?それとも東京がおかしいのか。
とりあえず、地図と睨めっこして予約してあったホテルを探す。雨上がりの湿った裏通りの石畳をスーツケースをゴロゴロ頃がしながら歩くこと数分、ありました、Hotel Central Paris。看板が小さくて見逃してしまいそうである。
フロントに荷物を預け、近くのカフェで朝食を摂ることにする。ウインドウに貼ってあるメニューを見ると、フランス語ばっかりでわからん。何軒目かで英語併記のメニューがあったのでそこにする。ウェイターのおじさんはすごい巻き舌の英語だった。
さて、これからどうするか。到着時に疲れ具合をみて行動を決めようと考えていたのだ。
現在、いたって元気である。やっぱり行くか。既に周囲は明るく、人通りもかなり増えてきた。ということで、地下鉄で回数券を買ってルーブルへ。
着いたのが9時半であるが、既に入場券売場は長蛇の列である。噂通りだ。ミュージアムパス買っておいてよかった。
入場ゲートをすんなり通り、通路を進むと、あれれ、ピラミッドの下に出てしまった。クロークもインフォメーションも、全てここにあるのだ。
海外の美術館って面積が広いので、かなりの人数が入っているはずなのに中はスカスカである。ルーブルも、人だかりはモナリザの前だけ。
この美術館の陳列には「山(見る側にとっての起伏)」がない。ただ漫然と時代ごとに並べられている感じである。美術史を検証するための証拠品の収集、美術学生の模写の勉強などには最適かもしれないが、鑑賞者にとってはあまり面白くない。個人的にはバロック時代に意外とシュールな作品が多くて、まあ来てよかった、程度である。
そんなことを思ってちょっと調べてみたら、2007年にイギリスで実施された調査で「三大がっかり観光地」がエッフェル塔、ルーブル、タイムズスクエアだったそうである。さもありなん。
引き続いて、ポンピドーセンターにある近代美術館へ。
地下鉄の出口が分かりにくいったらありゃしない。出たら最後、自分がどこで、どっちを向いているのかさっぱり分からない。腕時計にコンパス付けといてよかった。
ということで、なんとかポンピドーセンターに到着。
近代美術館といっても、ニューヨークのMoMAとはちょっと違う。「これが決め手」がない。でも印象派〜現代美術まで、全部あるのである。
草間弥生っぽいオブジェがあるなと思ったら、やっぱり草間さんでした。でも彼女の全盛期の作品とはちょっと雰囲気が違いますな。デュシャン、リキテンシュタインなんかもあり、ピカソも充実していて、なかなか面白いです。
初日からそうとう歩き回り、疲れたのでホテルに戻る。
暗くなってから、近くにあるブレッソン財団の展示ルームに行くが「次回の展示は1/17から。よいお年を」などと書いてあり、見ることできず。