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紋別市議会の道立紋別病院特別委、道の改革プランとの関連を問う質問続く
(2月13日付け)
紋別市議会の道立紋別病院に関する特別委員会(柴田央委員長、委員10人)が12日、市議会委員会室で開催された=写真=。財政難や医師不足で、危機的な状況に陥っている道立紋別病院をなんとかしようと西紋5市町村と道による「広域連合」での病院の運営を考える検討協議会をこのほど発足したことについて市側が経過を説明した。議員側からは、広域連合の意味や、広域連合の必要性を問う質問が続いた。宮川市長は「今後のことはスケジュールを含めてまだ一切、検討・協議されていない。広域連合がまとまるかどうかは厳しい作業と認識している」とし、道立紋別病院が危機的な状況のなか苦渋の選択であることをにじませた。
委員会の議論では、野村淳一委員(諸派〜日本共産党)が「広域連合には違和感がある。もともと(昨年11月に)道が示した道立病院の改革プラン(素案)の説明が議会にされておらず、また市長は12月の市議会の発言で『(今後、道立紋別病院の)道の直営は難しいと思う』とした。こんな重要なことを、簡単に発言していいのか。そもそも道の改革プランでは指定管理者制度が一つの案として出てきたはず。市長は、それには難色を示した。なぜ指定管理者制度ではなく、広域連合なのか、そこが分からない」と質問。さらに野村委員は、道立紋別病院側がたたき台として示したスケジュールが、広域連合発足まで2年以内としていることについて「道の改革プランでは5年間(での改革)をスパンとしているのに、広域連合の発足を、なぜこれほどまでに急がせるのか」として不信感を露わにした。
また宮川正己委員(新風の会)も「同感だ。広域連合ありきで、議論するのは危険」と警鐘を鳴らした。
これを受けて柴田委員長は、道の改革プラン(素案)の発表から広域連合の検討に至る変化の経過を整理するよう市側に要望。宮川市長も了承し「次回までに整理して提出する。(道立紋別病院医の危機的状況は)道の責任であり、私も憤りを感じている。しかし、現実的に(医療)現場が、こういう状況なので、もう猶予がないと感じている。厳しい現状を突きつけられ、今やれることはやっていきたい。そういう部分を汲み取ってほしい」と述べ、理解を求めた。
このほか藤田孝太郎委員(市民の会)が道立紋別病院の医師の給与の低さを改善することの重要性を指摘。青田輝智委員(21の会)が、広域連合と公設民営案の関係をはっきりさせることを要望した。阿部秀明委員(21の会)は当面の課題として医師不足による救急体制の崩壊の危機について、十分な対応を求めた。
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